第11話
十一話
それは唐突に起きた
メアリーが作りユキが監修した朝食
イングリッシュ・ブレックファスト
を食べている時だった、
「う〜これ美味しいねぇ」
私はユキ一緒に食卓を囲い食事をしているユキとメアリーに話し掛ける
二人は照れくさそうに答える
「気に入って頂けて幸いです」
「セレナが気に入ってくれて良かったよ」
そんな他愛もない話をしながら朝食を食べ進めていると店の正面玄関のベルが押される。
「はいは〜い」
私はその音に反応し
「ちょっと出てくるね、」
二そう言い残し店の玄関へと向かう、
玄関を開けると真っ黒なスーツに真っ黒なサングラスかけたを黒人が立っており私を見ると口を開き始める、
「お前がセレナだな、私はこう言う者だ……」
そう言い彼は私に名刺を渡す
名刺にはデカデカとローランと書かれておりその横にはアヴァンギャルドインダストリーズの軍事部門在籍軍曹と書かれていた。
「えっと……何かあったので?」
私がそう聞くとローランは呆れたように事情の説明を始める
「ニュースを見ていないのか、今日アヴァンギャルドインダストリーズの保有する鉱山とその基地が魔人のテロリスト集団に襲われたんだ、」
「それで何故ここに?」
「お前たちはその反抗作戦に投入される、だから迎えに来たのだ、用意ができたら来ると良い」
そう言い彼は後ろに控えていたであろう装甲車に乗り込む、
私は店の奥に戻りさっきの事を二人に話した
「つまり私達はこの店を開ける事になるって事か」
「昨日のように私が店番を致しましょうか?」
「ん〜……全員で一応行こうと思うよ、きっと店を休ませた分の金に上乗せして報酬が支払わられる筈」
「生きて帰ってこれたらね」
そうユキがクスっと笑う
私達は素早く食事を終わらせると戦闘に必要な用意とちょっとした荷物をを持ち店を出る
店の前に止められていた装甲車の後ろの扉を開けると中ではローランが運転席へ繋がる窓を開け運転手と雑談をし笑っていた様だが私達に気付くと窓を締め手招きをする、
私達が完全に車に乗り込むとローランが口を開く
「良く来てくれた、店主セレナには話していると思うが諸君には襲撃してきた魔人の撃退をお願いしたい、勿論休業分の手当や保証に上乗せして報酬も支払う予定だ、そこは安心してくれるといい」
「ありがとうございます、それと質問ですがこれは一体何処へ向かっているのですか?」
「それなら今は攻撃された鉱山の監視をしている基地へ向かっている、キミたちはそこに居るアレクセイ部隊長の部隊に配属される手筈となっている」
「貴方は?」
「軍曹として現場の指揮を担当する事になるだろう、基地に着くまで時間がある、お前たちは寝ていると良い、」
ローランはそう言うと背もたれに持たれ掛け腕を組み黙り込む、
私達も時間を潰す為各々武器を点検したり睡眠を取ったりして時間を潰す事にした。
そうして各自のやり方で時間を潰すこと十数時間後
遂に車が止まる
少しすると後ろの扉が開けられローランが降り手招きをする
私達も車を降りる
「わぁ……」
すると外は大きな灰色のコンクリートの壁に囲われ目の前には大きな門がある、
外の久しい景色に見とれているとローランが咳払いをして話し始める、
「ここが今日からお前たちの仕事場だ」
ローランが話をしている間周りを見ると私達が乗ってきたような装甲車が次々と入ってきて兵士や私達と同じ様に呼ばれたであろう人達も来ていた。
「お前たちは彼らとは行き先が違う」
ローランが言う
「それはどう言う事?」
私が質問するとローランが答える
「お前たちの経歴が話題になってな、アレクセイ閣下の機動部隊に所属して貰う事になっている、こっちだ」
そう言いローランは建物の方へと歩き出す
私達は少し遅れてローランの後を追う。
中では職員だろうか
スーツを来た人達が慌しく走り回り何かの準備をしている、
「付いたぞ」
そうローランが言い開けたドアの先には先程まで居た施設とは雰囲気の違う木製の大きなホールがあった
中へ入ると2、3人が仲良く談笑しているのが見える
すると
「これは鍵とここの地図だ、印が付いている場所がお前達と同僚の部屋として用意されている場所だ、少ししたらアナウンスが鳴って呼び出されるだろう、それまで好きに過ごすと良い」
「分かりました、」
私がそう返すとローランは来た道を戻って行った
私達は地図通り自分達の部屋へと向かう事にした
「ねぇユキ〜」
「ん?」
「なんかワクワクするね、メアリーもそう思うでしょう?」
「はい、そうですねぇ、何か興奮します」
「そうだろうそうだろう……ユキは?」
私がそう聞くとユキは腕を組み話し出す
「ワクワクしないと言えばウソになるけど少し心配だな……これからどうなるのか」
「そうだねぇ……おっ付いたようだよ」
私達は部屋のドアを開け中に入る
そこには妙な気配を放つ白髪の少女と迷彩服に防弾チョッキを着込む黒髪の少女が座っていたのだ
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