第12話

十二話


妙な気配を放つ白髪の少女が口を開く


「君達が仲間になってくれる人達かな、自己紹介するね、私はニコルこの部屋の班長だよ!」

「私はナギサ、見ての通り戦闘員」


二人につづき私達も自己紹介を始める

「私はセレナ、こっちはユキとメアリー……よろしくね」

「よろしく〜」

「よろしくお願いします」

そう挨拶を終えるとニコルと名乗る少女が私の手を引き話し出す


「ここに来たって事は相当な手練なんだよね!聞かせてほしいなぁセレナ達のお話、あっナギサ〜歓迎海の為のお菓子持ってきて〜」

ナギサと名乗る少女が壁を殴ると壁が後ろに下がり中から武器や弾薬の引っ掛けられてある壁とスナック菓子の袋が姿を表す、


ナギサはスナック菓子の袋をニコルに投げそれを受け取り開く


「いやぁまさか私達にも新しい仲間が出来るなんてねぇ、あっこれはその歓迎会だよセレナ達も座って座って〜」

ニコルは視線を椅子に向け私達に座る様合図する


私達が座るとニコルが話し出す

「アレクセイちゃんに呼ばれる迄時間あるでしょ?歓迎会しようしよう!」

「多分そうなのかな?」

私はユキ達の方を見る

「ここに来るって事は結構強いんだよね?いやぁ嬉しいなぁ強い人が来てくれて」

「ここって強い人しか来れないのですか?」

「ん〜強い人しか来れないと言うかアレクセイちゃんに呼ばれないとこの棟には来れないんだよね」

「アレクセイ部隊長は自分の持つ基準をクリアした人しか呼ばないからここに来る人間は少ないんだ、」

「はぇ〜私達は認められたって事かぁ……」

「そうなるね!そう言えばセレナ達はどんな武器を使うの?」

「私はこの太刀かな……」

ユキが腰に吊るしている太刀を抜き掲げる

「私はこのブローニングハイパワーとこれですかね」

メアリーが持って来ていた大きなカバンを擦る

「私は……」

その時アナウンスが鳴る

「面会の準備が整いました、セレナさん御一行の御方は部隊長の執務室へ向かってください」


「行かないと行けないみたい」

「分った!行ってらっしゃい!」

私達はニコルに見送られながらその部屋を後にした




「ここか……」

私達は執務室の前まで来ていた

「入ろうよセレナ」

「そ、そうだね」

私はドアを開け中に入る


「セレナ、ユキ、メアリー只今現着致しました」

中では軍服を着た金髪の少女が机にある書類を見て居たが私達に気付くと書類を置き口を開く


「良く来てくれたわね、そんなに力を入れなくても良いわ、」

「は、はい」

「来て貰ったのは挨拶をしておこうと思ったからよ、これから生死を共にする上司なんだから顔を合わせておくべきでしょう?さぁこの書類にサインしてもらえるかしら?」

「この書類は一体……」

「これは同意書よ、死んだ時の保険や報酬、そして一時的にでも私の部隊に所属するんだからなその契約も兼ねているわ」

「分かりました」


サインを終えた書類を返す


「これで名実共に入隊したわ、ようこそ私の部隊へ素晴らしい活躍を期待しているわ」

「期待に答えられる様がんばります!」


私達は礼をして執務室を後にする


「はぁ〜緊張した〜」

「みんな最初はそうだよ!」

私達は部屋に戻りベットに横たわっていた


「執務室の中まで入ったって事はセレナ達気に入ってもらえてるみたいだね」

「通常は執務室に入れさせて貰えないのですか?」

「まぁね、大体は前で挨拶を済ませるよ……まぁ何はともあれこれで本当の仲間だね、これからよろしくね!」

そう言うとニコルは私の手を握る

「勿論、よろしくね」


その時だった

外から大きな爆発音が響きそれと同時に警報音が鳴り響く


「何事!」

私は飛び起き武器を手に取り部屋を出る


「これは……」


周囲を見渡すと、混乱した人達が叫び、走り回っていた


「何よ今の音!」

「襲撃か?また襲撃が来たのか!?」

「ここは安全なんかじゃなかったんだ!」


「落ち着きなさい」

威厳のあるその人物の一声で、街中の喧騒がピタリと止まった



慌ただしく動き回るホールの人達をアレクセイ隊長が一喝する

「外の壁が攻撃を受けたと報告を受けたわ、今から迎撃に向かう!準備が出来たらホールに集まって」

アレクセイ隊長がトランシーバーを通じアナウンスをする


私達も素早く用意を整えホールに向かう

1分もしない内に人が集まり始め2分もするとホールに全員集まったようだ

この間にも外では爆発音と銃声が響いており

激しい戦闘が行われている事が分かる


「これより迎撃任務を行うわ、部屋の班ごとに分かれて襲撃地点を担当する、詳しい情報は通信デバイスに送っているから確認して頂戴、それじゃあ任務を開始して!」

アレクセイ隊長が手を叩くと一斉に動き出す


「おーい!セレナ〜」

ニコル達が私達の方に手を振っており私達も向かう


「ここが私達の担当場所ね、ユキは私と一緒に来てくれるかな?」

「分かった」

「セレナとナギサとメアリーは後ろから援護をお願い」

「了解!」

「それじゃあ行くよ!」

作戦会議を終えた私達は担当する正門前迄へと向かったのだった。












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魔界少女 M1エイブラムス @34222

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