第20話 王都の危機

呉国との戦争後は罫国はどの国にも戦争を仕掛けずにいた。それを好機と捉えた王弟や下級大臣達が反乱を起こした。

衛西(罫国第22代大王)「清め…まんまとはめられた。このままでは…」

真は呉国との戦争で功績を挙げ、褒美を貰いに王都に来ていた。だが異様な雰囲気に真が少し警戒を示していた。

徐掲(暗殺者)「小僧、此処で貴様を始末させてもらうぞ」

真「何だと!俺はただ褒美を貰いに来ただけだ!」

そう言うと徐掲が真に斬りかかったが真はそれを受け流して徐掲を浅いが斬った。徐掲は怒りに刈られてまた真を斬ろうとしたが次は真がしっかりと徐掲を斬った。そして進もうとすると真は人の気配を感じ、その方向に剣を向けた。するとそこから衛西が出てきた。

衛西「お前は…真だな」

真「あ、お前はうちの王様じゃねぇか!」

衛西「お前…まぁ、そうだ。だがこんなところで与太話してる暇などない。直ぐに行こう。俺の配下が反乱軍と戦っている」

そう言って真と衛西が進もうとしたが前と後ろから合計で20人を超える衛兵が囲んできた。目の前には欄合がおり、真は驚いていた。

真「お前は…」

欄合「湾様の下僕の真か…久しいな、今ではこの国の百将だから驚いたものだ」

そして欄合は衛兵を突撃させた。だが真がほぼ1人で蹴散らし、衛西も王では意外なほどの武力で真の加勢をした。衛兵も容赦なく突撃をして真を殺そうとしたが真の素早さに着いていけず、真に斬られていった。真が抜けると欄合は剣を抜いており、真に向けていた。

欄合「湾様が死んだ後、俺は清様の配下となった。俺は元々だが湾様に従う前から清様から誘いが来ていた。倍の金を出したから湾様に協力したが死んだから俺は清様に従った。そこで衛西殿の重要な大臣を刺客集団を使って暗殺していった。今や俺は清様の陣営になくてはならい参謀まで昇格できたのだ。お前が下僕から百将まで一気に上ったようにな!」

そう言って真に斬りかかろうとしたが真はそれを受け止めた。

真「そんな糞ったれたことして俺は昇格してねぇよ。こっちは戦争でお前は糞みたいな暗殺。戦争も糞ったれてるが戦乱の世としては常。だからある程度は言い訳できるがお前は違ぇ!」

そう言うと真は欄合を押し返して目の前に剣を付き出した。欄合は何かを必死に考えていたようだがそれも諦め、観念したように目を閉じた。

真「すまねぇが俺の国の王様が危機なんだ。だからあんたには死んでもらう」

衛西「真、やめろ。そいつは乱を沈めた後、強大な政敵に立ち向かう時に少なからず必要だ。こいつが成り上がった手腕を此処で殺すのは惜しい」

そう言うと真は舌打ちして衛西と共に前へ進んでいった。

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