第5話 突撃
鏤舎奈とそれに追従する罫国軍の前線部隊は遂に生国軍と衝突した。勿論だが先陣を切った鏤舎奈は矛で沢山の生国軍兵士を蹴散らし、奥へと入っていった。
米欧「布陣した瞬間に突撃とは我らの主も素晴らしい方だ。では米欧に率いられる歩兵団達よ、この戦で大武功を!」
その激を聞いた罫国軍兵士達は奮戦し、生国軍を圧倒した。
生国軍伝令兵士1「報告ッ!南晩様の中隊が壊滅、隊は各地に散らばっていると!」
生国軍伝令兵士2「報告します。計涂千将が劣勢であり、援軍を求めております。どうしますか?」
各地での敗報が鳴り止まず、少し頭を抱えていた護明と本陣で戦を見守る参謀達は必死に策を捻ろうとした。
護明「天録を後ろから回り込ませろ。奴の攻撃力は我が軍でも上位に入る」
その伝令通りに天録と天録の騎馬隊は罫国軍の後方から襲いかかり、沢山の罫国軍歩兵を屠った。天録も自ら剣を抜いて向かってくる罫国軍歩兵を容赦なく斬り捨てていった。
真「あいつ、中々のやり手だな。俺が斬ってやる」
尾供「あ、馬鹿だろあいつ!」
そう言って止めようとするが真は物凄い速さで天録に飛びかかった。一瞬の出来事で焦った天録であったが直ぐに真を串刺しにするかのように剣を垂直に立てた。真はそれを横から攻撃し、天録の手から剣を落とさせた。そして真の次の一撃で天録の首を斬った。指揮官を失った天録騎馬隊は混乱してしまい、数で勝っている罫国軍歩兵団から包囲されて全滅した。
生国軍伝令兵士3「報告ッ!天録様が討ち死に、天録騎馬隊も全滅です…」
護明「天録が討たれただと?何という番狂わせだ…有り得ぬが仕方がない。直ぐに私が出る!馬を用意せよ」
一方で戦場では鏤舎奈の快進撃が止まらず、生国軍の布陣はめちゃくちゃになっていた。
簡禄(生国軍第5陣歩兵団総指揮官)「直ぐに盾兵を出せ!勢いを止めたところで元隊を出し、鏤舎奈の首を討ち取れ!」
その命令とは裏腹に鏤舎奈は盾兵の壁を突破し、急襲を仕掛けた元隊に少しは時間をかけたものの直ぐに隊長の元を討ち取ってその勢いに乗ったまま、自身直下の騎兵隊を引き連れて簡禄の首を飛ばした。
鏤舎奈「もう少しで護明の首はわしの手によって飛ぶぞ」
そしてまた進撃をしようとした瞬間、護明が出てきた。鏤舎奈騎馬隊の3騎の騎兵が護明に襲いかかったが全員斬られてしまった。
護明「一騎討ちだ。私の思いと貴様の思いをぶつけ合おうではないか」
山強(護明の側近)「護明様!そんな奴との一騎討ちはしなくて大丈夫です。この私めが奴の首を…」
そう言って突撃してくる山強に鏤舎奈は容赦なく矛を振って山強の首を斬った。
鏤舎奈「さぁてと、邪魔者も消えたことだから直ぐに一騎討ちに入ってやろう。互いの熱き思いを乗せてな」
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