齢四十の格ゲーマー、プロになる！

第4話 齢四十のおっさん、キャラを決める！

　さて、NightFightClubは全16体のキャラクターを操作して戦うゲームだ。

　ゲームを代表する硬派なおじさんキャラから、火を吹くヨガ仙人まで個性豊かなキャラクター達が揃っている。

　NFCではキックボクシング選手をモチーフにした満遍なく性能が高いキャラクターが人気である。

　初心者はまず、見た目や技がスタイリッシュなキャラクターを選びゲームを始るといいらしい。

　ちなみに日本最年長プロの松田選手は『タケル』というキャラクターを使用している。

　タケルは一般に道着キャラと呼ばれるキャラクターで、技のバランスが良く特に地上戦での性能はピカイチだ。

　松田選手のタケルに憧れてこのキャラクターをメインに使用している人も非常に多いのだ。

「この3日で下調べは完璧だ。」

　そう言って俺が選択したのは『マイカ』。

　パルクール選手というコンセプトだ。トリッキーな移動方法で相手を撹乱し的を絞らせない事に特化している。

　人懐っこい笑顔でピースをしている姿が印象的だ。

「マイカなら自分から積極的に読み合いを仕掛けられるから、コンボ精度が重要になってくる他のキャラよりもリカバリーがききやすいな。」

　マイカの代表的な技はステップヴォルトという移動技だ。

　もちろんパルクールの基礎的な技で、片足で障害物に登り、もう一方の足で障害物越えるというスタイリッシュな見た目だ。

　このステップヴォルトで相手の背後をとり、超手数の攻撃コンボを叩きつける。

「まるで現代風忍者みたいな動き方だな。」

　実際にパルクールは現代版忍者と呼ばれており、『走る』『登る』『跳ぶ』という移動をするスポーツなのだ。

「まずはトレーニングルームでステップヴォルトからの簡単なコンボを軽く練習するか」

　マイカのステップヴォルトのコンボはパンチかキックの二択に派生する。

　パンチコンボのルートは隙が少なく一発の火力も低いが、長い手数のコンボに繋げることが出来る。総合的には高火力のコンボになるのだ。

　一方、キックコンボのルートは隙が大きい代わりに、一発の火力が高い。総合火力ではパンチコンボのルートに劣るが、操作自体が少なくて済むので初心者の俺には使いやすいのだ。

　最終的には両方のコンボルートを状況に応じて使い分けるのが理想だが、まずはキックコンボのルートが出来るようになれば試合は成り立つだろう。

　10分ほどステップヴォルトからのキックコンボを練習し、ある程度手に馴染んできた。

「よし、まだ1種類のコンボしか出来ないけどそろそろ良いでだろう。」

　いよいよ実戦だ！

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　実戦に早く行きたくなってしまったので今回は短めになってしまいました。

　書き初めて分かることですけど、やっぱり物書きっていうのは想像以上に大変ですね。

　それと10PVと1ブックマーク達成しました！

　まさか公開初日でPVつくと思っていなかったので、とっても嬉しいです！

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　 砂糖甘彦