提督の決心

第11話 閑話リメンバーグァム！！

我が太平洋艦隊が・・・壊滅した。

全ての艦が撃沈され、今や太平洋はジャップの庭。

ジャップのニュースペーパーを見ると、艦種不明の艦、１０隻を撃破。

細かい情報は機密ナリ！！だとよ。

見ろよ、今のパール軍港を。

一隻も浮いて無いのだ。

一隻も海戦から帰って来ないのだ。

＞標的艦ユタも連れて行ったそうだ。あのキンメルが。

キンメルも戦死したのだろうが、戦死して幸せだろう。

生きてたら更迭間違いナシの大敗北。

ああ、私の名はチェスターニミッツ。

しがない大将だよ。指揮する艦も部下も皆無のね。

淋しいパールに赴任を命じられ。Ｂ１７で本土から飛来したばかりだ。

グァム沖で何が起こったのか・・。

グァム駐留の陸軍航空部隊も支援に行ったそうだが、彼等も壊滅し、

あの海戦の詳細はジャップ以外に不明なのだよ。

ジャップ側は新聞に依れば捕虜は取らず、海戦後は離脱で救助の余裕ナシ。

つまり我が軍の生存者は皆無。

グァム軍の哨戒ボートで海戦海域をパトロールしたが、あの海域は世界一深い海溝。

重油すら浮いて無いと言う。

生存者が居たとしても海溝に沈んだら圧壊確実。

ＳＦ軍港に大西洋艦隊を呼び寄せ、太平洋艦隊に編入するしか無い。

大統領閣下に命令を出して貰い、ＮＹの予備艦隊を含む全ての艦を太平洋に迂回。

最優先で戦艦建造命令が下され、合衆国全土の造船所は戦艦建造で大賑わい。

まあ彼女等が太平洋に浮かぶのは少なくとも２年後。

それまで大きな戦闘は出来ないだろう。

全米国民にはグアム沖海戦で多くの兵士が戦死。

グアム海戦を忘れるな！

リメンバーグアム！を合言葉に軍備再生を開始！

ここに日米戦争が根着くのだ。

後の太平洋戦争の始まり！

日本側もアメリカとの戦争を世界に発表して、欧州戦とは関わらないことを確約。