第3話

ログハウスの外に出ると、冷たい空気が、朝霧とともに、辺りに充満している

やはり夢の可能性を、私は、捨てきれなかったが

それでも、足元からは歩けば、それなりの衝撃が、伝わってくる

「ここ何処なんでしょうか

私、一カズと、言います、あなたのお名前を、お伺いしても良いですか」

私は、草の刈られた場所と、それに挟まれるように引かれた砕かれた小石のひかれた灰色の道を

歩く

「わっ私は、」

私は、ぼんやりと、自分の名前を、連呼する

「せろと、言います、以後・・でも、あなたも私も、ここがどこだか分からないって、やはり、誘拐何でしょうか」

ここが、夢の中でなければ、それは、可能性としてあるが、だとしたら、表に出られる理由とは一体何だろうか

私たちのほかにも、数人が、外に出て一緒に歩いている

しばらく歩くと、広場のように、大きな場所

その横には、あの建物よりも、一回りほど大きい建物

あれが、ロッジだとしたら、公民館とでも、いうべきものだろうか

インフォメンションセンターとでもいう感じだ

同じような、木組みのログハウスだ

木組みでないログハウスがあるかは分からないが

しかし、それよりも、そのまえに、掲げられた、大きな、電光掲示板に、目を引かれた

それは、電子機器のくせに、支柱は、木のように見えた

「何でしょうか」

分からない

ただ、それは、光っていたし

しかも、そこに書かれている映し出された映像と言うのは

切り取られた胸像のような、顔写真と

その後ろに、名前、そして、数が、書かれていた

何だこれは

わたしの後ろには、零の名前と、数字「0万」

私の隣の彼女も同じような感じであった

彼女の教えられた名前と私と全く同じ数字

ただ、他の人は違っていた

名前顔は、もちろん、多分人数分が、その大きな、縦六メートル横十メートルはありそうな

大きな掲示板に、あるが、数字だけが

十の間を、行ったり来たりしている

「これ、何でしょうか」

私は、二度目の質問にも、答えられなかった

これが、何を意味しているのか

書かれている単語の一つ一つは、理解できるかもしれないが、これを、どう生かすかなど

私には、てんで、理解の範疇外だったのであった



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