第2話 飛ぶ
長さ4メートル22センチ。ジグザグ縫いでミシンがけしておりまして、
突然首にプチっと何か当たり
ミシンがガザっと止まりました。
ミシンの針が折れてました。
首に当たったということは折れた針の破片が飛んだということ。まず自分の服に付いてないか手でおそるおそる触って確認します。無いので服の中を覗き、下着の中まで捜索。
無い!
昼間ですが、
「懐中電灯!」「コロコロ!いや、磁石??」
辺り一面大捜索です。誰かが踏んでしまったら……脳内では主に猫(黒猫を1匹飼っております)が被害に遭う様が次々と浮かんでいきます。
みつからないのでミシンに残った折れた針と糸がついて布にささった針先を合わせて、新品の針と長さを比べてみました。どのくらいの大きさの破片が飛んだのか調べようと。
「あれ、あまり長さ変わらない?」
もしや、この磁石についたキラキラした粉末が……
全面掃除機をかけ、針捜索は終結しました。
残り2メートルほどすっかりミシンかける気力削がれました。次の別の仕事にとりかかるタイムリミットでもあります。そして未完の布がとりあえずのテイでアイロン台に取り残される。
針の破片を汗まみれになりながらあらぬ格好で探し回り大掃除をし結局作品は仕上がらず脱力する。これ書いた小説の保存に失敗した時と同じくらい凹みます。
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