第9話 2人目の配下?

あれから僕とワントの2人で、人間の街を目指しながら魔の森を散策していた。ちなみに魔の森を抜けるとすぐに人間の街に着くらしい。それはそうと、


「魔物多すぎじゃない?」


そう。歩いて数分もしないうちに次から次に魔物と遭遇するのだ。

魔の森で遭遇した魔物は、ラノベでは定番のスライムやウルフ系、オークやオーガ、蜂系の魔物もいた。でも、


「ここの魔物弱すぎでしょ?相手の魔物、ワントのワンパンで死ぬしー ワントだけズルくない?ストレス発散できてさ。僕だって、歩き疲れてイライラしてきてるんですけどー」


「主が言ったんだぞ。僕は強い魔物としか戦闘しないから、弱い魔物は任せるねーって。でもまぁ確かに弱すぎるな。これじゃあ全く成長できる気がしないぞ。でもな改めて思ったんだが、俺たちが強すぎるんだよ。」


「だよね、僕も薄々気づいてたさ。でもでも1匹くらいは強いやついるでしょ、普通は!

ああーワントと同じくらい強くて、ユニーク個体がいたりしないかなー こういうのは声に出すといいらしいからね。ワントの時もそれで出会えたから!」


「なに、ちょっと決まったぜ!みたいなドヤ顔で言ってるんだよ。それはそうと、イライラしてきてるなら代わるか?」


いや、代わらなくて大丈夫って言ったら、主が面倒くさいだけだろって言われた。

「ソンナコトナイヨ」って言ったんだけど、図星だったって分かったみたいで、ため息つかれちゃった。

そんな分かりやすく顔に出てたかな?



そんな会話をしながら歩いてたら、魔の森の出口に付近に来てたみたいなんだよね。もう周辺の魔物は居なくなったみたい。っていってもワントが、一発で殺し尽くしただけなんだけどね。

でもここで、ワントを見つけた時みたいな大きな魔力反応じゃないけど、独特な魔力反応を発見できた!


「んん?ワント、この反応って」


「ああ、確かにこの反応は、今までの魔物とは違うな。どうせ主は、確かめに行きたいんだろ?悪い顔になってるからな、今の主は」


「やっぱ分かっちゃう?やっと僕の出番だからね。多少悪い顔になってもしょうがないってもんよ。決めた!絶対に眷属にしよう!ワントも仲間欲しいでしょ?ねぇ、そうだよね?」


「そりゃ欲しいさ。でも、一旦落ち着こうな。そんなテンションで行ったら、相手ビビらせちまうぞ。俺の時は、魔力垂れ流しでヤバいオーラ出しまくってたんだからな。普通の魔物ならそれだけで萎縮しちまうぞ。マジで」


「むぅー分かったよ。ちょっと落ち着かせるね」


ワントが忠告してくれたおかげで、ちょっと落ち着いた。でも、なんかワントからぶつぶつ言ってるのが聞こえるんだよね。

「頼むから落ち着いた奴であってくれ」

「もう、俺一人じゃ主をコントロールするのは無理だぞ」

「これで主と似たヤツが2人目なら、俺はどうすればいいんだ?」

とか言ってるのが聞こえてきたけど、全部聞こえてるからねー 独り言大きいタイプなのかな?

いやーワントには苦労かけてるみたいだね。改善できるように努力はしようかな。改善するとは言ってないけど。


気分を落ち着かせてから、魔力反応のあった場所に行くとそこに居たのは1匹のスライムだった。


「スライム?だけど、普通のスライムじゃなさそうだね。」


「そうだな。俺と同じユニーク個体なんじゃないか?」


今まであったスライムは、濃い青色だったんだけど、このスライムは綺麗な水色って感じだね。まずは、お楽しみのステータスを見てみようかなー


 ステータス

 「名前」 なし

 「種族」 スライム

 「称号」 ユニーク個体

 「スキル」 全吸収、全反射、擬態、分裂

       思念伝達

 「耐性」 物理攻撃耐性、魔法攻撃耐性、

      精神攻撃耐性


耐性!?僕とワントは、持ってないのにね。しかもワントの言っていたとおりユニーク個体だったし。これは絶対に眷属にしなくちゃだね。

でもなんでこのスライムは1匹なんだろう?今までのスライムは複数でいたのに。


そんな風に考えていると、頭の中から声が聞こえてきた。


『君たち何者なの?』


ここは僕の出番だね!やっとだよ、長かったー 今まで何もしなくてサボった分、2人目の眷属を手に入れるために頑張らなくちゃ!

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