第4話 苦戦

あれから、結構な数のゴブリンを殺して集団戦にも慣れてきたと思ってたら、全然そんなことなかったみたい。これは自信無くすよ。

僕の理想とする悪役を目指すためにも、こんなところで苦戦する訳にはいかないんだけどね。


そう、今僕はゴブリンの集団に苦戦中なのだ。


今回も10匹かーと思って、戦闘を始めたらゴブリンの上位種みたいなのと魔法を使うゴブリンがいた。上位種が6匹、魔法を使うのが4匹だね。


やっぱり敵の情報が見れないのは結構怖いねー



次の進化で、都合よく敵の情報が見れるようになるスキルを貰えたりしないかな。期待してますよ!未だに進化の時に聞こえてきた謎の声が分からないから怖いけど、そういうものだと思っとこう。異世界だしね。


まぁそれはさておき、今の現状を簡潔に言うと、ゴブリンの上位種みたいなのは、いつもの棍棒じゃなくて剣みたいなのを使ってるんだよねー

それも、かなり剣を使い慣れてる感じがするから、何かしら剣に関係するスキルを持ってそう。


いやこれは確実に持ってるね!持ってないとおかしいもん。この強さ!確実にコピーさせて貰うようにしよう。魔法だけじゃなくて、近接系のスキルも欲しいと思ってたから丁度よかったけど。


でも、問題は上位種じゃなくて、魔法を使う方なんだよね。


1匹ずつ違う属性を持ってるみたいで、火、水、風、土、を使ってくる。僕も魔法を使うから、文句は言えないけど。今まで、敵で魔法を使うやつが居なかったから、魔法を使われたら避けるスペースが無いんだよね。上位種には当たらないようにしてくるし、しかも水と土で防御して、風で火の威力を上げるみたいな連携までしてくるからね。


ちょっとムカつくけど頭がいいみたい。知能のある魔物をここで知れたのは、良かったと思うことにしよう!前向きなことを考えないとマジできつい。ヤバすぎでしょーこいつら。


真面目に作戦を考えないと勝てないと思った僕は、多少ダメージを受けてでも、上位種から先に殺すことにした。ここで、練習したあるものを使おうかな。


血液武装ブラットアーマー


今までの僕は恥ずかしいことに裸だった。血液魔法で服を作ったら良いんじゃね?と思って結構真剣に練習して、やっと出来るようになったんだよね。


これで、魔法を受けても大丈夫なはず!丁度上位種が2匹向かってきてるのと同時に、火魔法も飛んできていたので、被弾覚悟で攻撃して2匹を殺すことができた。だけど


魔法が当たったから服がちょっと焦げてるしー

なにより熱いしちょっと痛かった!

早く残りの上位種を殺して、魔法使いも殺さないと!


今度は火魔法だけじゃなく、水と土も飛んできてるじゃん。ゴブリン側もマズイと思ったのかもしれん。でも上位種を2匹殺せたのがマジで大きかった。避けるスペースを確保できたからね。


飛んできた魔法を全部避けて、残りの上位種をなんとか殺すことができた!もう後はこっちのもんだね。遠くからちまちま攻撃してきやがって。


魔法使いは近接戦には弱いでしよ。僕は両方いけるけどねー


案の定、近接戦には弱かったのですぐに殺すことができた。


結果、今までにないくらいの大量の経験値とスキルを獲得できた。吸血スキルがLv5になったから、コピーしたスキルもLv5で手に入るからめっちゃ嬉しい!


今のステータスは


 ステータス

 「名前」 ブレット

 「種族」 グレーターヴァンパイア (始祖種)

 「称号」 王の資質、吸血鬼の始祖

 「魔法」

  血液魔法Lv5 (固有魔法)、火魔法Lv5、

  水魔法Lv5、風魔法Lv5、土魔法Lv5

 「スキル」

  吸血Lv5、従属化Lv2、眷属化Lv2、

  剣術Lv5、棍棒術Lv5、超音波Lv5、

  糸操作Lv5


こんな感じだった。魔法も増えて、近接戦もさらに出来るようになったんじゃないかな。今回の戦闘は苦戦したけど、その分得られたものも大きかったね!もう少しで2回目の進化もできそうだし。


そう考えたら、結構この洞窟に居ることになるんだよね。もう多分1ヶ月は経ってると思う。体感だから正確には分からないけど。もうそろそろ出口見えてこないかなー

1ヶ月間一人は流石に寂しくなってきた。話し相手というか、信頼できる仲間が欲しいねー

この洞窟にいるといいな。ほんの少しだけ期待しとこうかな。





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