36、飴
「我々は飴を舐めることによって、飴に舐められている」
学内にあった無料配布の冊子に載っていたエッセイに、そのような記述があった。
その時の私は納得した、気がする。少なくとも、コンビニの飴売り場の前を通るときはわずかばかり緊張が走る程度には。
実を言うと、今でも納得している。
ただ、「別に舐められてもいいじゃないか」と思うようになってからは、飴とは良い関係を築けるようになったと思う。
飴はなにも敵ではない。ちょっと偉そうな、だけど実際に偉い会社の上司のようなものだ。こちらさえ敬意を払って接すれば、あちらもどっしりと構えてくれる。
と、こんなことを、今日久々に飴を食べて思っていた。
ところで飴って、ずっと食べてるとほっぺの裏側がボソボソしてくるの、あれ何でなんでしょうね。
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