21、妄想
温泉は指がふやけにくい。
水に比べて、温泉は血液と成分濃度が近いそうだ。
飲む専用の温泉を飲んだとき、しょっぱくて鉄の味がして、つまりじゃあ──と想像を膨らませる前にやめた。
妄想のコツは、いつでもシャットアウトできることだと思う。
行きに作った靴擦れが、日帰りの温泉巡りの帰りには治りかけていた、ことがある。温泉か気のせいかプラシーボか自分のポテンシャルか、とにかく何かしらがプラスに働くのはテンションが上がる。
やったあああああああああああ、声に出す。
声に出すとどこかに何かのパワーが掛かった気がする。多分それは、自分に限らず何かしらの物体にも影響している。
例えば、机についた傷は私が声を発したことによるものだったり、何度掃除しても積もる埃は思想の老廃物かもしれない。
こんなように妄想は物理演算が適当すぎて簡単に飛躍するから、ほどほどに済ませるように、日々どうでもいい妄想を練習するのがおすすめです。
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