4、落書き

 あれはなんて読むんだろうなあ、と道路の、あれなんでしょう、金属の箱みたいな、まあ電柱でもなんでも、とにかくそれらに書かれている謎の走り書きみたいなもの。少なくとも渋谷あたりなら石投げれば当たるレベルでありますよね。でも、何て書いてあるか分かることはほとんどないですよね。全くわからないならいいんですけど、微妙にわかりそうなのがもやっとしますね。

 ところで落書きって、たまにとんでもなく素晴らしい出来のものがあったりしますよね。

 いつか旅行に行った時、鉄道のトンネル入り口の上の部分にとても上手な魚のスプレーアートがしてあって、なんかすごく得したなって思ったんですよね。たまにまだ高架下に派手な落書きがあったりして、定期的に消されていたりしますよね。そしてまた新しい落書きが。そんなめまぐるしさが仏教の砂曼荼羅っぽさを感じたりもして。

 でもまあ普通に良くないので、やっぱり紙にするのが一番ですよね落書き。

 いつか紙にする落書きも、資源の無駄遣いだって炎上する日が来たりして、なんて妄想しながら書いたりしたら、ちょっと贅沢な気持ちになりませんかね。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る