番外編 ルーヤの過去 4

?「ちょっとあんた達何してんだ!」

見知った顔の二人が入って来た


ジョブ「おい!あんたの子だろ!?」

お姉ちゃんと、お父さんの間にジョブさんが割り込む。


父親「おい゙!何してんだ!立場分かってんの゙か!?」

母親「そうよ!契約と違うじゃない!」


キャート「だからってこれを見過ごす訳にはいかないでしょ!?」

 ジョブさん達が、親と口論になる。


母親「だから冒険者の人って嫌なのよ!契約書すらも禄に見れないの!?」

父親「この事はギルドに報告させて貰うぞ!それでいいのか!?」


ジョブ「くっ…」


父親「嫌なのならとっとと出て行け!」

流石に依頼を受けれなくなったら、ジョブさん達も食い扶持が無くなってしまう。私達の為にそこまでさせる訳にはいかない。


私「ジョブさん…行って下さい」

ジョブ「しかし…」

目で訴える、どうやら伝わったらしい。


ジョブ「すまない…ルーヤ」

名残惜しいようにこっちを見るキャートさん達

父親「とっとと行けよ!」


蹴り出されるように、ジョブさんを追い出すお父さん。

私「お母さん…ごめんなさい…私はこの悪魔に取り憑かれていたようです」

母親「ルーヤ…分かってくれたのね…」

今は取り敢えず嘘でもいい、ここを切り抜けなくちゃいけない。


私「お父さん、私この悪魔がどうしても許せない。お願い!牢に入れて!」

お父さん「…いいだろう、但し条件がある…」




村の外れに、山を掘り牢屋として利用している。寒さを凌ぐ壁などなく、一瞬見ただけで投獄された人間を把握出来る。


お父さん「悪魔との決別を示しなさい」


お姉ちゃんの元へ歩いて行く、ズキズキと頬がまだ痛み、陰鬱とした気分が心を蝕む。


目覚めていないで欲しいという願いは虚しく消散する。


お姉ちゃん「ルーヤ!」

叩かれた所が、紫に色を帯び、見ているだけで痛々しい。

お姉ちゃん「大丈夫?ケガは?」


お姉ちゃんは本当に空気を読んで欲しい、そんな事を言われたら増々胸の奥がチクチクする。


私「…本当にお姉ちゃんって気持ち悪い」

思っていない、本当にそんな事は…微塵も


お姉ちゃん「えっ…」

私「前々からあなたが嫌いだったの、何その変な目?それにその髪…汚いし、不潔でジメっぽい。」


罪悪感で前が見えない、私はこんなにも無知で弱く、微量な存在だとは思って無かった。


お姉ちゃん「ルーヤ…」

私「本当は…大嫌いだったのよ…!」

嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だ。言いたくない!こんな筈じゃ無かった!


私「悪魔の目を持つくせに…一生私の…私の前に…出てこないで!」

笑顔で渡す筈だった物を投げ付ける。


早足で両親がいる草むらの所へ行く、全部私のせいだ。なのにお姉ちゃんばかりが不幸になる。


何か親が言ってくるが、何も聞こえない。思い出が私の心をナイフのように抉る。吹き出た血が透明な液体となり、心の露出点から漏れ出た。


翌朝、お姉ちゃんは居なくなっていた。

私が送った物は二つある。


お姉ちゃんの名前が書いた櫛と、花だ。


花の名前はミヤコスワレ


花言葉は別れ


それと…


ーまた会う日まで

 








コソコソ話

何故マーヤにこの村の住人が当たりが強いかと言うと、この世界は魔女狩りのような事が昔ありました。その名残で、今だこの村は魔女の悪話などをしております。偶々特徴が当てはまってしまったんですね。

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