番外編 ルーヤの過去1

私の家には悪魔がいる。

そう幼い頃から教わってきた…一族の恥だと。


だからこそ興味が湧いた、幼い子が無邪気に目の前の物を口に入れたりするように、私も気になったのだ。


親が町に出かけた時、こっそり行ってみた。

外からしか入れない造りに謎を覚えながら、階段を上る。

扉は幼い力では開けにくい程、立て付けが悪かった。


中に入ると、痩せこけた女の人がいた。

覗き込むように、近づく。


私「お姉さんだぁれ?悪魔って本当?」

悪魔なのか、それじゃ無ければなんなのかを聞いたが伝わらなかったようだ。


私「お姉さんの名前は?」

返事が返ってこない、それと私を怖がっているようだった。


頭をかこうとしたら、身を屈めて震えながら身を守ろうとする。

私は悲しくなった、この人の何処が悪魔何だろう?


頭を撫でた、びっくりしたようにこっちを見てくる。


?「ァ゙」


出来るだけ優しく問う

私「お姉さんもしかして、言葉が分からないの?」

?「ゥ゙、ァ゙」

やっぱり言葉が分からないらしい、それだったら私も力になれるかも知れない。


お母さん「ル〜ヤ〜ご飯よ〜!」

私「は〜い!、お姉さんまた来るね」


それからこっそり姉の所に通う日々が始まった。

バレない様に時々日を置いたりしながら、姉の所に行く。


私にお姉ちゃんが出来た。

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