新たな脅威 11
朝早くから空いている、ギルドの食堂に来た。
本当はクラウンの食堂に行きたかったのだが、朝早いのもあるし、マーヤさんがクラウンに在籍してないので御愛嬌だ。
前線の町だから、食事処というのはほぼ無い。だから朝から賑わっている。
これなら、中々喋っている事は聞こえないだろう。ノアの紋章がついている服も見えないよう隠してるから心配はない。
ルーヤ「お姉ちゃんはいつもそうやって自分勝手なんだから」
マーヤ「ど、どこが自分勝手なんのよ!?」
ルーヤ「フン」
改めて二人の容姿を見てみる。
ルーヤさんは、長髪の黒髪黒目のキリッとした人で生徒会長でもやってそうな人だ。
マーヤさんも短髪の黒髪で、ルーヤさんはつり目なのに比べてタレ目である。
まぁこれは、父似だとか母似だとかで特筆すべきことではないのだが…明らかな差異とするならばマーヤさんはオッドアイだという事だ。
オッドアイは前の世界よりか希少ではないが、やっぱり珍しい。
ただ、オッドアイには特別な能力がある訳ではない。
しかし、マーヤさんは隠すように右目に髪を垂らしている。本人のリアクションや、動作が大きいからチラチラ見えるんだがな。
マーヤ「だ〜もう!」
おっ、キャットファイトが始まるか!始まってしまうのか!
マーヤがフォークを振り下ろす、刺す気か!?と一瞬とんでもない事を思って慌ててダガーを抜こうとしたが、振り下ろした先は人ではない、皿だ。
ルーヤ「あ〜!私のウインナー!」
マーヤは素早く口に運び、一本丸々頬張った。
ルーヤ「こ、このアホンダラ糞ヤロー!」
キャットファイトが始まった、ルーヤさんがこんな風に口を聞くのを初めて見た。
ルーヤ「このクソ姉貴〜!」
マーヤ「このクソ妹が〜!」
やっぱり兄弟だな、攻撃パターンがまんま同じだ。
そういえば、俺の遺書は誰か見てくれたのだろうか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〜同時刻〜
遺書と書かれた紙を持つ男がいた。
レイン「アイツに何があったんだ?」
男は困惑した。
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