番外編 大規模クラウン"ノア"入団試験 十三

崖の横を蹴り宙に舞う。


俺「目を!」


ユウコ達が目を瞑る。


俺(スキル発動 小爆発)


俺「Bom」


パチンと乾いた音がなる。火花が散ると同時に溢れんばかりの光が弾ける。




詐欺A「うわ!」


目を閉じた犯罪者Aにユウコの拳が襲う。骨の軋む音が鳴り、頭から吹っ飛ぶ。全く凄い力だ、男として立つ瀬がないな。まぁ俺は俺のやり方でやるしかないか。




俺(スキル発動 跳躍者)


崖を蹴った勢いのまま反対側の壁を蹴り、犯罪者Dを蹴りつける。


犯罪者D「ぐべぇ」


残りの奴は…ユウコがボコしてるか、じゃあオレはこいつらの持っている物から探るか、どうせあるだろ…縄。


 荷物の中を見て見ると睡眠薬や用途が分からない物も入っていた。ようやくお目当ての縄を取り出し、糞共を縛る。




ユウコは…女の子達の所に行ってるか。女子の事は女子に任せよう。




ユウコ「もう大丈夫だよ」


泣いてる女の子達を撫でたりして慰めてるユウコ。


俺「ユウコ、ギルド警団を連れて来る。他に仲間がいるかもしれないから気を付けろよ。」


ユウコ「うん…」


外に出る。やけに今日は光が眩しい。美の影に醜もある。どの世界でもこれは変わらないんだな。




あの後に警団を連れてき、犯人の連行をした。報奨金を貰い、後日に事情聴取をしに来てくれとの事だ。この世界の警団は、地球の警察より親切じゃない。被害者のメンタルケアしてくれる筈がない。




だからユウコが暫く一緒にいるらしい。今は街に帰ってきて四人でご飯を食べてるが…


俺「おっ、美味しい?」


女の子A「…はい」


女の子B「…」


会話が弾まねぇ!あのユウコも雰囲気に押されちゃってるよ!


ユウコ「えっと、名前は?名前は何て言うの?」


女の子A「…マナ…です」


女の子B「…リューナ」


ユウコ「いい名前だね!」 


頑張れユウコ、負けるなユウコ




俺「えっと、何で二人は冒険者に?」


マナ「他に…やれる職が…無いからです」


リューナ「私達は…孤児院の出だから」


思いっ切り地雷を踏んだ。もう無理だ!俺は撤退する!




俺「オッ、俺トイレイッテクルワー」


唖然とするユウコを尻目にトイレへ向かう俺。




すまんユウコ、ここは俺が払うから!


後書き

コソコソ話


何故二人が最初大人しくしてたかというと、証拠がいる為です。被害を受けたと言うだけではなく、攻撃を受けたという明確な証拠が。最初リュウトが攻撃を受けましたが、上手く流してしまったので余り跡が付いてないというのが二人は直感で分かったのでこの時点では大人しくしてたのですね。

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