番外編 大規模クラウン "ノア"入団試験 二

〜二日目〜


俺「ここは…」


見知らぬ天上だ。カーテンで区切られた部屋に俺は寝ている。腕には点滴が付けられ、ここは病室だと分かった。しばらく天上のシミでも数えていたが、誰か入ってきた。




?「おはようございま〜す!」


勢いをつけすぎたのか、扉がドンと壁にぶつかり少し大きな音がなる。声的に女性だろうか?


?「おはようございます!体調は大丈夫ですか?」


?「ありがとうございます、だいぶよくなりました」


朝の診察か、看護師さんってのは本当にすごいねぇ。何人かに聞いていき、俺の番になった。




看護師?「おはようございま〜す、あっ良かった気づかれたんですね!」


元気な女性だ。だが…だがもうちょっと声を落としてほしい。大きく出してる訳では無いんだが、如何せん声が高くて頭に響く。




看護師「大丈夫ですか?体調の方は?」


俺「だいぶいいです」


ひしゃげた声しか出なかった。それもそうかあれから点滴はされたらしいが、一切水を飲んでいない。


看護師「あっ、お水飲みたいですよね!少し待っていて下さい!」


パタパタという足音と共に去っていく。




静寂が戻ると共に一気に不安が押し寄せる。昨日の結果は?そして、俺は昨日裸体で倒れた筈だ。もしかして、あの人にチン○を見られたんじゃ?様々な不安や憶測と共にまた彼女がやってきた。




看護師「お水持ってきましたよ!急に飲むと嘔吐してしまうかもしれないので、ゆっくり飲んで下さいね!」


体を起こして貰い、水を飲む。


俺「美味い…」


砂糖と塩が入っているのだろう。普段ならあまり美味しくは感じないが、今はとても美味く感じる。


 コップいっぱいの水を飲み終え、五臓六腑にしみわたる感じがした。




看護師「では、少し体調の事についてお聞きしますね!頭痛や吐き気はありますか?」


俺「頭痛が少し…」


看護師「分かりました、他に何か気になる症状はありますか?」


俺「特には…」


看護師「分かりました、今日は1日安静にしておいて下さいね!」


俺「はい…」


また、パタパタという足音と共にでて行った。他の病室の診察もあるのだろう、忙しそうだ。




一次試験は1日の休みがある。その日は1日目中寝て過ごした。




〜三日目〜


今日は、剣と打撃での攻撃力テストだ。ここでの順位はあまり期待出来ない。というのも、俺は攻撃系のスキルを余り持っていない。だがそれは言い訳にしかすぎない。出来ることをやれ…俺は絶対合格してやる!


教官?「受験者は番号順に5列に並べ!」


体の調子は悪くない。


教官?「これより攻撃力テストを開始する!」




落ちてなるものか!

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