第19幕

窓から空を見上げると、今日も良く晴れた青空が広がっていた。

全く、うんざりしてしまう。

これだから、晴れた日は嫌いなんだ。

全部、灰にしてくれないだろうか。

この青空も、現実も、全て焼き尽くしてくれないだろうか。

せめて、自分自身だけでも現実火葬して欲しい。

そんな事を思いながら、もう一度、空を見上げる。


空想は期限付きだ。

夢はいずれ覚め、現実へと帰って行く。

期限付き夢見機械というものがあるのなら、今すぐにでも、叩き壊すだろう。


頭の中で散らばったジクソーパズルを、ひとつひとつ、元に戻す。

どうしたわけか、最後のひとつだけが、思うように嵌らない。

なぁ、マリーと、声を出さずに呼ぶ。

この世界の居心地は、どんなものかい?

そんな空想を繰り広げる、4月9日の昼下がり。



現実火葬

期限付き夢見機械

ジグソーパズル

マリー

4月9日

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