第14幕

waiting youと言って見送った日を、未だに覚えている。

最早帰ってくる事は無いその背中は、今やこの地面の裏側に居るのだろう。


外は雨が降り続き、ぼんやりとしている。

まるで、青白い幻燈幻想のようだ。

なぁ、Mr. Perfectと問いかける声が聞こえる。

何かひとつでも、完璧にやり遂げた事はあるのかと。

傘を忘れた私の上に、相変わらず優しい雨は降り続いていく。

このまま全て、洗い流されてしまえばいい。

この場所には誰も居らず、まるで、舞台で孤独に喜劇を演じる独りサーカスのようだ。



waiting you

幻燈幻想

Mr.Perfect

優しい雨

独りサーカス

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