私も、ものを作って売る仕事をしておりますので、こういう対応は時々引き受けます。しかし、ここまで懇切丁寧な対応をしてくださる人は珍しいのかなぁ、とかんじておりました。
店側にとっては、面倒かけておいて結局引き取りに来ない迷惑な客、という扱いでも仕方なさそうなものだけれど、それでも彼は楽しんですらいた。モノがリールという事も手伝ってなのかもしれない。釣具屋で働くくらいだから、きっと本人も釣りが好きなのだろう。釣り好きで道具にこだわらない人というのを私は見たことがないから。
最後の処理は、あっさりとあっけない。
それでも、そこに色んな思いが交錯し往き過ぎ、別な人に買われていったという部分に、ドラマを感じます✨️
作者からの返信
ご感想ありがとうございます!
想いって受け取られないことの方が多いのだ、というようなつもりで書き始めました。
叶わない恋の方が、伝わらないこだわりの方が、読まれない作品の方が、世の中圧倒的に多いと思うんですよね。
メッセージを書いた、色々と手をかけて用意した、そんなことは受け取る側からしたらどうでもいいんです。
そして天川さんご経験のように自分のわがままな努力が報われなかったら周囲にも雑で嫌な対応する人多いんですよ。
でもこの話の注文主のように腐らず誠心誠意取り組んでいれば本懐は果たせなくてもどこかに喜んでくれる人が、少なくとも誰かを不快にさせることはない。そういう人だけが挑戦し続けることができるのかなという話に落ち着きました。
想いは殆どの場合切ない結果に終わる。だけど誠心誠意人を不快にしないように注意しながら続けるべきだ。というようなことがテーマなのかな?
天川さまのコメントとお返事を踏まえて……
私は善意を受けることが多い恵まれた人なんですが、「受け取れ切れない」ことが悩みでしたね。
そして、受け取ってもらえない人から恨まれるという……。
だから怖いから受け取る。
受け取るからまた与えられて、どんどん受け取らなくてはならない強迫観念が。
最近「気持ちだけ受け取る」ことを実践するようになったら、「与えることが好き」な人に囲まれるようになって、楽になりました。
「与えることが好きな人」は、与えるだけで喜びがあり、それで完結するんですよね。
受け取るも受け取らないも自分で決めて良いという自由は、私にとっては大事でした。