第8話 面接日だよっ! お母さん!
「おはよう。どう? 今日は、お昼から面接でしょう? 昨日はよく寝られた? うんうん、そうだよね。色々考えちゃって眠れないよね。もうスーツとかワイシャツはハンガーに掛けてあるからね。」
「持ち物の確認はした? まだ? 家から出るときに用意すると何かしら忘れ物しちゃうから、今からお母さんと確認していきましょ。えーっと、筆記用具ね。じゃあ、ボールペンと一応鉛筆と消しゴムね。身分証明書? 今はそんなのも必要なところがあるのね。マイナンバーカードでいいかしら? 次は? 履歴書? まぁ、それは当たり前……書いてない!!」
「忘れてたじゃないわよ!! お母さん、面接日が決まった日に『絶対忘れるから今日中に履歴書は書いておきなさい』って言ったじゃない! あの日から何日経ってると思ってるの! めんどくさがって『明日でいいか』って先延ばしにしてるから、こんなことになるのよ! いい? よく覚えておきなさい! 『明日やろうはバカ野郎だから今やろう by.お母さん』わかったわね!」
「それよりも今すぐ履歴書書かないと! あっ! そうだ! 求人雑誌の後ろに履歴書があったはずだから、それ使いましょう。求人雑誌どこに置いてある? はぁ!? 全部捨てちゃった!? なんで! もういらないと思ってって……」
「あー! もう! お母さん、今からコンビニに行って履歴書買ってくるから! いい? 絶対二度寝なんかしないようにね!」
―――――――――――
「はぁ……はぁ……ほら……買ってきたわよ……今すぐ書きなさい……」
「もっと綺麗な文字で書きなさい! えーっと、通勤時間は……何分ぐらいかしら? あら、スマホのマップで調べられるの? 便利な時代ねー。」
「よし、これでいいでしょう。ついでに履歴書入れる封筒も買ってきたから、これに入れておきなさい。」
「はーっ……無駄に疲れたわ……」
「今度は何?」
「証明写真撮るの忘れてたぁ!!!」
「だーかーらー!!!!!!!」
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