第40話 夏姉の兄さん

やっぱり連休は、混雑しているなぁと思いながら、私は店内をみて歩いた。夏姉の誕生日プレゼントは毎回悩む。今回も夏姉は自分で得意の料理を、みんなに振る舞うに違いない。まったく誰が主役なんだか…


そして、誕生日会は予定通り始まった。友達から次から次と、プレゼントを受け取っている夏姉は、丁寧に「ありがとう」とお礼を返す。またまた、その横顔が色っぽい。

夏姉の兄さんも来ている。似ている兄さんの顔も素敵だった。なにより、家柄が魅力的だ。なんで、あんちゃんと結婚なんてしたのか不思議だ。いや、夏姉が家を捨てたみたいに出て来た事が、私には謎だった。

あんちゃんは、頭は良いけど、それだって夏姉には敵わない。


「兄さん?今日は?」

「ん~そうだな、泊まっていくかな、大丈夫なら、、」

「ええ、大丈夫です」と夏姉は、ゆっくりと言った。


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