第39話
「ごめん。夏姉」
「なんで謝るのよ?馬鹿ねぇ、はい、食べなさい」と、粥を食べさせてくれる。
「ほら、ダーメ!食べないと」
「もう、いらない」
「ん?、ゆり~!」と優しく睨む夏姉がいる。これも私が好きな仕草だ。
「風邪うつるよ夏姉、もうあっち行っててよ」
「ゆりが、全部食べたらね」
結局、小さな土鍋ひとつ食べ終え藥を飲ませてもらった。
「ママー!ご飯ご飯!お腹すいたぁ!」
「元気な子は、待ってて、今用意するから」
今日も、布団から出たら駄目よと私に言い残し、夏姉はキッチンに戻っていった。
いつも夏姉は、私達のことを一生懸命みてくれる。
私は、勉強が得意だ。お行儀だって良い。とても厳しくされたから、きっと世間一般では夏姉の躾、教育の仕方は受け入れられないだろう。虐待の域になるだろうけど、でも、夏姉は、見捨てないで私の面倒をみてくれる。だから今は、夏姉のやりかたに疑問はない。最近は、あんちゃん似の2人に矛先が向いているのもあるけど。何事もなければ夏姉は怒らないし……小さな2人には無理な事だけどね。そんなチビ2人もママが大好きなのは間違いない。
まぁ、私の好きの方が強いけど……
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