第38話

台所が片付き、夏姉は無言でミクを引っ張り出した。

「や、や、や、や、や、やや!」と泣きわめくも簡単に夏姉に抱えられた。膝の上で腹這いにさせられたミクは足をバタつかし暴れるが、慣れた手つきで、お尻は丸出しになった。いよいよ罰が与えられる。

お酒を飲んでいる時の仕置きの怖さを知っているから、私は足早にクミを連れて奥の部屋に入った。大きくなった今も、私は夏姉が怖かった。


「ミク?ママに謝る事ができない?ん?」

「ママの馬鹿!嫌いだもん!怒るから!」

「そう、まだ反省できないなら仕方ないか」

「お尻ペンペンだけじゃ駄目みたいね、素直になれないミクには、お線香が必要ね」

そして、熱い熱い仕置きを受ける事になった。小さい子供には耐え難い時間となった。ママの怖さを思い知るミクだった……


「ママは怖いのよ、分かったミク」

「あぃ」泣きじゃくるミクに、「隠れるなんて、もっての他よ!」と厳しく言葉を投げつける。

「んっ、ごぉめんなしゃい」

「あと、さっき、ママに向かって馬鹿と言ったね」

「嘘、ちぃがうっ、言ってないもんっ!」


折檻は、まだ、終わらなかった……













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