第27話

楽しい時間も終わり その日は夜遅くまで 夏姉と二人 片付けをしていた。その時 りんちゃんの お兄ちゃんが あんちゃんの大切な人だと 聞かされて 私は目を丸くした 。

思わず お尻の洗濯ばさみが外れそうになった。 庭で服を水浸しにした罰に、お尻には2つの 洗濯バサミがついている。 みんなが帰ってから T シャツを1枚着せられ、下は丸出しのまま、 お手伝いをしている。 誰かが 私の格好を見たら笑うかもしれない。 だって左右のお尻に 洗濯バサミがついてるんだよ。笑えるよ! 私は痛くて笑うなんてことはできないけど。 今日はこれで 許してもらえるのか? これだけたくさんの、お手伝いをしているからきっと大丈夫だよね。

「 さぁ、そろそろ 綺麗になったわね。 ご苦労様」

「うん、おわり?」

「おわり。リビングで正座してなさい」 そう言いながら洗濯バサミは 外された。

やっぱり、まだ怒られるんだと思い、泣きそうに なったけど 我慢した。 水遊びを後悔したところで もう遅いんだから……



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