第26話 

「えー、りんちゃんも来るの」

「やだぁ」

その言葉に、夏姉が睨みつけてきたから、慌てて両手を振りながら

「じょーだんです。うそ」と言い直した。

前にキャンプした人達と、仲良くなった夏姉が、なぜだか皆を家に呼ぶことにしたみたいで、もれなくりんちゃんも来る。仕方ないか、何事も無いことを願う!

ん?何事も無いか?私が意地悪しなきゃ良いんだよね。




その日は、すぐにやってきて、リビングは、賑やかだった。

りんちゃんは、ワンピースを着てきた。相変わらず可愛いなぁ…

夏姉も褒めていたし、ついでみたいに私のスカートも褒めてくれたけどさ…

何人か集まると、広いリビングも狭くなり、私は、ひかる君とあきら君を誘って庭に出た。

その後を、りんちゃんも追いかけてくるだろうと思ったら、りんちゃんは私達の方を横目に、夏姉に耳打ちしているみたいだった。

どうしたのかと、気にはなったけど声もかけないで私達は、ボールで遊び 走り回っていた。


しばらく走り回った後「あ、あ、つ、い」と2人は、外の水道の蛇口から、水を出して顔を濡らし 気持ち良さそうにしていた。

思わず私も、サンダルのまま足首を水道水に突っ込んでみた。「うわぁ~最高だぁ~~!」

「それ、俺らもやる!」

「ぎゃー足も最高だなっ!」

そのまま、水遊びに移って3人で楽しんだ。

濡れたスカートの裾が張り付いて気持ちが悪いけど、すぐ乾くだろうしと 思っていた。だけど短パンの、ひかる君もあきら君も濡れていないのを見て、スカートなんてやめれば良かったと少し後悔していた。

けど5分も経たないうちに 水鉄砲で遊び始めて 体が濡れていることなんて 一切気にならなかった。 それほど楽しく 夢中で 水鉄砲を満喫していた。


「何やってるのっ!ひかる!あきら君もっ!水浸しじゃないの!ゆりちゃんまで!」と、ひかる君のお姉ちゃんが サンルームから顔を出して 声をかけてきた。

その後すぐ、「あきら、どうすんだ、そんなに濡れて、着替えないぞっ!走り回って乾かせよ」と、あきら君の、お兄ちゃんが笑いながら大声を出した。そして、ひかる君の、お姉ちゃんと2人並んで、サンルームの段差に座った。

2人は、仲良しね、恋仲ねっと私は感じた。

リビングでは、りんちゃんの、お兄ちゃんと夏姉が長椅子に座っていた。話し込んでいるのが見える。りんちゃんが居ないなぁ……トイレかぁ?まぁいっかぁ











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