第16話

あんちゃんも、また出張先に戻り、いつもの生活に戻っていた。

あい変わらず夏姉の、私に対する躾は厳しい……

でも、今回は何か違う。こんなに厳しいのは今まで無かったのに……


「痛っ、んっ」


夜、丸椅子に座っている夏姉の前に立たされて、私は、お説教を受けていた。夏姉の顔が怖いから、どうしても私は顔を下げてしまう。


その度「コラッ!」と怒鳴られる。


「いっー!」汗と涙が落ちる……

太ももの横を、物差しで叩かれる。

どのタイミングで叩かれるのか、分からないから怖い……


「痛!」


「何度も何度も、約束破る子は、簡単には許さないから、覚悟しなさい!バチ~ン!!!」

「いっーいたあーっ!!!痛いよぉ痛っい!」

「痛い?当たり前でしょう。今日は、言い付けも忘れるし、まったく…痛みも忘れては困るのよ。馬鹿なんだからっ!兄譲りなのね!この馬鹿!!!」と、物差しが容赦なく飛んでくる。

「ごめんなさぃ」と泣きじゃくりながら謝った。

今回は、同じ場所を叩かれるから、痛くてたまらなかった。


「駄目よ、泣いても許しません」


「ペーンッ‼ッ‼」と、静かな夜に響く音。

「わ、分かったから、夏姉っ!もう止めてよ、やり過ぎだよぉ!」と、言った瞬間に、バチンと叩かれ

「やり過ぎ?」と、夏姉が睨みつけてきた。まずい……更に怒らせてしまった。

どうしようぉ、馬鹿だ私……









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