第15話

「ゆり、交代するけど、また、りんちゃんに何かしたら、その時は容赦しないからねっ」と夏姉が、私の太ももを、ぐっと摘まんだ。

「痛ー!」

「わっ、わかったから夏姉」

「痛いよーあぁ~」

「こんなんじゃ許しませんよ」と、太ももを摘まんだまま、私に言い聞かせた。お尻より痛い。

「あいっ、なつぅ姉」



「さあ、ゆりちゃん、この椅子に座って」と、りんは長椅子を指さした。

「股がって座って!」

「うん、わかった」と、大人しく従った。夏姉がチラチラ見張っているから。

「うつ伏せになる」と、ボソッと指示を出す。生意気な言い方だと思いつつ、うつ伏せになった。

苦しいな、この体制と思った矢先、りんが私の背中に座った。

「ちょ、りん、重」

「りんちゃん、苦しいよ、ちょっと」

私の首筋に、りんのお尻が当たる。

「じゃあ、私に意地悪した罰ね」

「これから、ゆりちゃんの、ここに痛い痛い罰を与えますぅ」と、りんは楽しそうに、私のお尻の下の方を撫でた。

「夏姉、見て、これ使うの」

「……どこに?」

「こことぉ、ここ」と、りんは、またお尻の下を撫でた。

「ん~、りんちゃんの家は、それ使うの?それでお仕置きされるの?」

「うん、そうだよ」

「そう、なら加減の仕方は分かるのね?」

「まぁーね」

「じゃあ、どうぞ」

なんだ?何か使う?何で、叩かれるの?と怖くなった。

「ゆりちゃん、いきますよー」と、言いながら、お尻と太ももの間に、洗濯バサミをつけだした。

「いーっ、痛痛痛痛痛!!!!!」

「いつつ、むっつ、」と次次増える洗濯バサミ。

足をバタバタするたび、外れる。

その都度、つけ直され、「動かないのっ」と、バチンバチンお尻を叩かれた。

やっぱり恥ずかしさが込み上げる。

ろくに身動きがとれないまま、その激痛に暫く耐えるしかなかった。

15分くらい、たった頃、

「それ以上やるのは、やり過ぎね、りんちゃん!」と、夏姉が厳しい口調で言った。

「いま、終わるところでーす」と、地獄の仕置きは終わった。

私の顔からは、汗や涙や鼻水が溢れだしていた。

夏姉は、私の顔を掴み「ゆり、わかった?意地悪しては駄目よ」と、優しく私のぐちゃぐちゃな顔を拭いてくれた。

「りん、やっぱり自分の所に戻るね、夏姉お休み」と、少し慌てた様子で、りんは出て行った。

 あぁ、夏姉大好き……





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