第4話 龍魚と龍
会場じゅうの照明が、太陽の如く、円形闘技場を照らします!!!!!!!
満員御礼!!!!!!!億を超える全日本人が押し寄せて、客席を埋めてくれています!!!
MC並びに実況も、わたくし、聖徳太子が務めさせていただきます!!!!
「「「「「「「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」」」」」」」」
大歓声の中、闘技場の中心に、二人の男が対面した。
広島代表!【毛利両川の武】吉川元春!!!!!!!!!!!!!!!
「「「「「「「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」」」」」」」」
新潟代表!【越後の龍】上杉謙信!!!!!!!!!!!!!!!!
「「「「「「「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」」」」」」」」
偉人決戦四十七傑!!!勝負は至ってシンプル!!!
相手に参ったと言わせるか、相手をぶっ倒し、文句なく勝ち切るか!!!つまらない勝負をすれば、ご自身の経歴にキズがつくだけではなく、自分が背負う県にも深い傷跡を残すこと間違いなし!!!正々堂々、誇り高き日本人として戦ってもらえればと思います!!!
早く始めろって!?OK!!!!!!!!!
それでは準備はいいですかぁ!!?????????両者うなずきました!!!
では、第一回戦!!!!はじめ!!!!!!!!!!!!!
カーーーーーーーーーーンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
円形闘技場の中心に、故郷の県民らの思いを背負って、男たちがぶつかり合います!!!
最初に仕掛けたのは、広島代表・毛利元就の次男坊、西国無敗の吉川元春だ!!!!!!
包帯の巻かれた両拳で、≪越後の龍≫を乱打!!!!!!新潟代表・上杉謙信、ノーガードで受けて立つ!!!!!!!予想外の展開です。戦国武将同士のタイマン、てっきり刀の鍔迫り合いで始まるかと思いきや、元春はまさかの徒手空拳(ステゴロ)だ!!!!!!!!しかも謙信、刀を持っているにもかかわらず、反撃する様子が見られない!どういうことでしょう清ちゃん!?
「まずは様子見、ということでしょうかね?」
清ちゃんこと清少納言も首をかしげております。そりゃそうだ!!!
「一切防ぎもしねえで、舐められたもんだな、」
元春!!ための構えだ!!
「俺も!!!!」
元春の左ストレートが上杉謙信の頬に炸裂した。謙信思わず血を吐いた!なぜ反撃しないんだ!?
「そうだよ、なんで反撃しねえ?広島舐めてるのか?」
「そうではない。我には我の流儀がある。これからのち、我は其方(そなた)を、力で蹂躙することになろう。ゆえに、まずは其方の気が済むまで、その攻め手を全て甘んじて受け入れることにしたのだ」
「なんだよその流儀」
プロレスみたいなことなんでしょうか?相手の攻撃を受けた上で技で返したい、そういうことですよね?道長さん?
「ん~、うちの時代にはそんな武士(アホ)おらんかったからわからんわw」
確かに!(笑)
聞く相手を間違えました!!!!
「また、我が戦において、公平さをおろそかにすることは憚(はばか)られる。我はこののち、刀を以て其方を制圧する腹積もりでいる。ご観覧の客人たち、この吉川殿に、いずれか刀を貸してやってはくれまいか?」
「冗談はそろそろよしてくれ」
「我は冗談は好かん」
「……正気かよ。悪ぃけど、俺は今回、広島代表としてタイマンをしに来ている。ハナから殺し合いのつもりはねえ。殺す気のない相手に、刀は使わねえ。武士が刀を握るときは、相手を殺す時だけだ」
「無論だ。そして我は、其方を殺すことを念頭に置いて来ている。刀を取れ」
「あんたの言葉を借りりゃあよ、謙信さん。この偉人決戦、殺さないのが俺の流儀だ」
「……頑固者め」
「あんたが言うなよ(笑)」
元春がまた拳を構えました!!!そして謙信、未だ構えず!!!まだまだパンチを食らう気でしょうか!
「お互い、てめえの流儀の押し付け合いってことに、」
元春!!!!また思いっきり溜めて、強烈な右ストレートを繰り出すぅうううう!!!!!!
「なりそうだな!!!!!!!!!!!!」
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
謙信の甲冑が鈍い音を立てる!!!元春のパンチの雨はしばらくやみそうになあああい!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!!!!!!!!!!ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!!!!!!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!!!!!!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!!!!!!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!!!!!!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!!!!!!!!!!
ドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオドグォオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「ぐはっ!!!!」
「「「「「「「「「「え!??」」」」」」」」」」」」」
会場じゅうが息を飲みました!!!なんと、謙信の甲冑が、砕け散り、謙信の腹部から血がにじみ出てきています!!!!!!!!!!!!
「ふぅー、ふぅー、……ふぅ、……吉川殿、なにをした?」
「拳の威力が増して驚いたかい?一方的に殴っといてなんだが、俺も公平さ(フェア)なタイマンしてえとは思ってるから、俺が賜った特殊能力を教えてやるよ」
「能力」
「
「ゆえに、殴り続けたその拳は、人智を超える威力を手に入れたのか」
「その通り、あんたが強いからこそ、俺の拳は更に強くなる。龍魚之呪帯を巻いたこの拳、これより魅せるは、広島県秘伝の拳闘術・登龍拳!」
わたくし聖徳太子も聞いたことがあります!出世魚と呼ばれる鯉が、滝登りをし龍になる故事にちなんだ、古の拳闘術・登龍拳!まさか、吉川元春がその拳闘術の使い手だったとはぁあああ!!!!!
「この戦いで、広島の鯉は龍になる!!!!行くぜ!!!登龍拳奥義・龍牙剛屠喰(りゅうがごとく)!!!!!!」
おぉっと!!!!元春の拳が赤く輝きだした!!!!!!!
「あれは覇気やね」
千利休さん!ご存知なんですか!?
「戦国時代の名将たちはみぃんな覇気まとっとりましたわ」
そうなんですね!!おお!!!龍魚之呪帯で身体強化された元春!!!蹴った地面にはヒビが入りました!!!全速力で謙信に迫る!!!!!腕を回転させ、更に威力の増した拳が≪越後の龍≫を襲ったああああああああ!!!!
ボゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!
上杉謙信!!!!闘技場の壁に叩きつけられたぁああああああああああああ!!!!!!!
「「「「「「「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」」」」」」」」
大波乱!!!!大波乱です!!!!優勝最有力候補の一角、上杉謙信!!!自分の流儀を貫き、ノーガードでいたのが、運の尽き!!!!!!西国無敗の吉川元春に圧倒されてしまったああああ!!!!!!これで勝負は決まったのか!!!!!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます