追憶者

止まらない時計の秒針眺めて 思い出を箱にしまって

僕はただ 居るはずのないあなたを 探す


過去を振り返っても きっと 意味は無いよね

それでも人は 過去を捨てられない


「辛い」とか「悲しい」とか言う僕の事 あなたは認めてくれた

なのに あなたは僕の前から 消えてしまった

「生きて欲しい」と言ってくれたあなたの事

どうしても否定してしまうよ

思えば思うほどに あなたの面影を追ってしまう


答えを探して 彷徨って また 居るはずのない あなたに会った

僅かに残った気配感じて 少しだけ 涙して


腕に残った傷跡見て 「心隠さなくていい」と言ってくれた

でも あなたは 自ら世界から消えていった

疑問は残るし 悲しみも消えない

傷を背負ってる事も知ってたよ

でも 何故人生を投げ出してしまったの?

僕はあなたの事 待っていたのに


あなたが選んだ事 否定はしたくないのに

悲しみは消えてはくれない

傷はいつか消える 跡は消えない


ひとつだけ 言うとすれば

残された人の気持ち 思って欲しかった


時間は止まらないから いつか 過去も薄らいでいく

少しだけ あなたに感謝するよ

傷跡が消えなくても

あなたが残してくれた思い出持って

あなたの居ない世界を生きていく

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