リアルの世界の『モネの池』

第1話 ツアーで観に行った通称『モネの池』

　岐阜県関市板取の根道神社参道脇にある貯水池、特に名前が付いている訳では無いらしく、この貯水池を訪れた皆さんからは、通称で『モネの池』と呼ばれています。

　高賀山の伏流水を利用して灌漑用に整備されたこの貯水池は、透明度の非常に高い湧水に咲く睡蓮がとても美しく、池の中を自由に優雅に錦鯉が泳ぐ姿が観られるために、まるでクロード・モネの代表作『睡蓮』のようだと、１０年ほど前から話題になっているとのことですよ。

　特別に観光目的で作られた池といった訳では無く、たまたまの偶然が積み重なってクロード・モネの後期の睡蓮連作群を彷彿とさせるような、美しい池の風景となった模様です。

　池で泳ぐ錦鯉たちに至っては、地元住民が自宅で飼えなくなって、この池に持ち込んで放流したものであるとの、ギャグ漫画のようなオチのような話なんだとか・・・

　美しい池となった原因が、たまたまの偶然が重なった出会い等だったとしても、そこに観える景色・風景が綺麗ならばそれで良しなのですよ、小生はただ単に、綺麗な風景写真が写したいだけなのですからね。

　たまたま自宅にダイレクトメールで届いた、旅行社のパンフレットの中にあった日帰りバスツアーの『モネの池』が偶然目に付いたので、ゴールデンウィーク中の日程で、ついつい申し込みをしてしまいました。

　ゴールデンウィークの観光地は異常に混むし、日頃あまり車を運転していない方々が、観光地の景色に気を取られながらの不注意、集中力欠如な運転をしいることが多いので、結構怖い状況と遭遇をするケースが多くあるのです。

　だからゴールデンウィーク中は、自分の車ではあまり出かけたく無い、バスツアーで寝ていたら観光地に到着の方が好い、楽ちんだと思うようになったのですよ。

　自分の眼で観るまでは半信半疑でしたが、実際に『モネの池』を観て見ると、本当に油絵で描かれた絵画のような不思議な風景で、以前に高知で観た『船が宙に浮いているような風景』よりも驚きましたよ。

　ただ、高知の宙に浮かんだ船は停泊しているから簡単に写真撮影出来ましたが、錦鯉が好き勝手に泳ぎ回る『モネの池』は中々都合よく写真撮影が出来ません。

　『モネの池』を観に来た観光客も、自由気ままに散策されていますから、構図に入らないよう、移動していくのを待つ必要があります。

　池の中を泳いでいる錦鯉も、小生の写真撮影の構図の都合なんて全く考えて泳いでいませんし、ひたすら音を立てずにジッと一瞬の好機シャッターチャンスを待つ、我慢比べ的な状態が永く続きましたね。

　結局、錦鯉１～２匹が写り込む写真は何とか写せたものの、大量の錦鯉が綺麗に写り込むような写真は１枚も撮れず仕舞いでタイムオーバー、ツアーのバスに戻る集合時間となってしまいました。

　でも何となく不思議な、クロード・モネの『睡蓮』をイメージしてしまう、絵画のようなチョット面白い写真が写せましたよ。

　しかしよくよく考えてみれば、クロード・モネが描いた連作の『睡蓮』には、錦鯉が池を優雅に泳いでいるような作品は、私の知る限り１枚も無かったんですよね～

　また、根道神社参道脇にある貯水池が、折角『モネの池』として人気も出たのだから、小さな真直ぐの橋もクラウドファンディングとかで、観光客等から寄付でも募って資金を貯めて、『睡蓮』の絵画のような洒落たアーチ橋に作り替えてしまえば、もっともっと絵画にソックリになるのにと、ホント真直ぐの橋では残念なことだな～とも思ってしまいましたが、こればかりは随分と身勝手な感想ですね。

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　この作品は、素人カメラマン仲間達との撮影旅行よもやま話集で書いた、第１１０話『モネの池』を自主企画の『 ִֶָ˙ 𓈒 ࣪˖ ִֶָ ˙₊⁺ モネの庭 ִֶָ˙ 𓈒 ࣪˖ ִֶָ ˙₊⁺ 』用に、加筆修正したものです。

　以下が近況ノートに掲載してある、リアル『モネの池』写真のリンクです。

https://kakuyomu.jp/users/ALICE1961/news/16818093076497272964

https://kakuyomu.jp/users/ALICE1961/news/16818093076498441882