第6話「最後の戦い。」
最後に生き残ったグレイザーとクロスセイバー。
この2人が戦う事でこの戦いは遂に終結する。
グレイザーは『ブレイブフォーム』の変身を解除し、元の姿に戻る。
「ん?何で強化形態を解除するんだ?」
「君もじゃないか……お互いフェアじゃない」
「その余裕……後悔するぜ?」
互いに構える。
「おりゃあ!!」
先にクロスセイバーが仕掛ける。
「フンッ……」
だがグレイザーはクロスセイバーの動きを見切り隙を突いて反撃。
「ぐっ……やっぱりこの人……伊達じゃない……」
クロスセイバーが怯んだ隙にグレイザーは一気に距離を詰め接近戦に持ち込む。
「ハッ!!」
グレイザーは数々の敵を倒して来た格闘術でクロスセイバーを追い詰めて行く。
「ダメだ……これ程まで接近されたら……剣の攻撃は通用しない……」
グレイザーはクロスセイバーの腕を執拗に攻撃し『クロスブレイカー』を落とさせる。
「あっ……」
「おりゃあ!!」
グレイザーはクロスセイバーを蹴り飛ばす。
「ぐあっ!?」
「この2本の剣さえ攻略すれば君は大分倒しやすくなるはずだ……」
「くっ……確かに俺は剣士だが……簡単にはやられねぇぞ!!」
クロスセイバーは再び『ドラゴンフォーム』にチェンジ。
「いよいよ本気か……」
グレイザーも再び『ブレイブフォーム』にチェンジ。
お互いに最強の力をぶつけ合う。
クロスセイバーが必殺技『ドラゴインフェルノ』で攻撃。
グレイザーは『ブレイブバースト』で攻撃。
大爆発が起こる。
「ぐあっ!?」
吹き飛ばされる両者。
「ぐあっ!?」
お互いにダメージを受け変身が解除される。
「くっ……まだ……終わる訳には……行かないんだ……」
守は最後の力を振り絞り立ち上がる。
だが、そこに何者かが攻撃。
「ぐわぁぁぁっ!?」
再び大爆発が起こり守とオビトは吹き飛ばされる。
「うわぁぁぁっ!?」
「くっ……何だ……?」
2人に迫る影……。
「ご苦労だったグレイザー……ヒーロー同士の殺し合い……中々面白い見世物だった」
そこに現れたのはスカー、ブラウ、シアンの3人。
「くっ……テメェら……」
オビトは何とか立ち上がろうとする。
「フッ……フフフッ……」
守が笑い始める。
「何だ?何が可笑しい?」
「チッ、気に入らねぇな……」
「ようやく姿を現したな……罠にハマってくれて良かったぜ……」
そう言いながら守は立ち上がる。
「はぁ?何言ってんだテメェ!!」
ブラウが叫ぶ。
「ヒーロー同士が戦わないと世界が滅ぶ?そんな事ある訳ないだろ?」
「何っ!?」
「これはお前達を誘き出す為に計画した作戦さ」
「はぁ?何を言って!?」
「ヒーロー達は消滅したんじゃない。特殊は空間に転送されただけさ。そうですよね?大谷さん」
「ああ、その通りだ」
大谷が出てくる。
「大谷さん!?え?どういう事!?」
クロスセイバーも驚く。
「すまんな、俺は守君から作戦を提案され全て知っていたんだ。ヒーロー同士が戦えば奴らにとって面白い状況になると思ってな。案の定それに乗っかって奴らは姿を現した」
「馬鹿な!?俺達を誘き出す罠だと!?」
「ああ、元々この作戦はお前達がヒーローを消す為に計画してたんだろ?それを先に知り便乗させて貰った訳さ」
「馬鹿な……何故お前達がこの作戦を先に知る事が出来る!?」
ブラウは狼狽える。
「スパイか……」
スカーが呟く。
「え?」
「そう、俺達に情報をくれた仲間が居た訳さ」
「我々BLADEの科学力を使えばヒーローを別の空間に転送させる事、そして平行世界にシールドを貼りお前達に消滅したと錯覚させる事が出来るのさ。我々の次元の科学力を甘く見るな」
「じゃあ、ヒーロー共も平行世界も消滅しては……」
「無いね、残念」
「ちょいちょい……全く話に付いて行けないんですけど……」
オビトは全く分かって無かった。
「それじゃあそろそろ種明かしだね、ヒーローのみんな、お待たせ、出て来て良いよ!!」
守の合図で空間に光のゲートが発生しその中から消滅したヒーロー達が戻って来る。
新斗がオビトの横に。
「オビトさん、もう少し手加減して下さいよ」
「え?え?」
「私もビックリしたけどあの空間に行ったら皆居るんだもん」
美桜がそう言う。
「全く……俺等に何の説明も無いなんて酷いっすよ」
ドライガーがグレイザーに文句を言う。
「ごめんごめん、敵を欺くにはまず味方からって言うだろ?」
「まっ、皆無事だったんだし良いじゃねぇか」
エクスカイザーがそう言うと。
他のヒーロー達も頷く。
「くっ……馬鹿な……ヒーロー共が……生きてるだと!?」
スカーもまんまとやられ驚愕。
「スカーの兄貴、流石に分が悪いですぜ……」
「フフフッ……上等だ……なら全員纏めて……俺がぶっ殺してやるよぉぉ!!」
シアンが激怒しヒーロー達を挑発する。
「こうなったら仕方ねぇな……悪魔ルシウスよ……お前の力てまヒーロー共を始末しろ!!」
スカーはルシウスの力を解放。
するとルシウスが姿を現した。
「何っ!?ルシウスだと……奴の中に宿ってたのか……」
ビートが驚く。
「あやつを知ってるでござるか?」
星影が尋ねる。
「あれは俺達の世界の黒幕だった。取り逃がしたがまさかこんな所に居たとはな……」
ビートが尋ねる。
「ビート……丁度良い……お前と決着を着けてやる……」
ルシウスが襲い掛かって来る。
「皆行くぞ!!」
ヒーロー達も一斉に戦闘を開始。
いよいよ最後の戦いが始まった。
スカーはティラノサウルス怪人に、ブラウはトリケラトプス怪人に、シアンはアンキロサウルス怪人にそれぞれ変身。
グレイザー、ガイオー、ドライガー、GTN-1がティラノサウルス怪人と戦う。
「くっ……面倒な奴らだ……纏めて死ねぇ!!」
ティラノサウルス怪人の猛攻が4人を襲う。
エクスカイザー、エクスライザー、ダッシュライザーがトリケラトプス怪人と戦う。
トリケラトプス怪人の突進攻撃に苦戦する。
星影、月丸、光姫、クロスセイバー、パラディンオブナイトがアンキロサウルス怪人と戦う。
アンキロサウルス怪人の高い防御力に中々ダメージを与えられない。
「クソッ……コイツ硬てぇ……」
「拙者達の剣が全く通らんでござる……」
ビート、ボイス、フォルテ、ジェットホークがルシウスと戦う。
だが、ルシウスの圧倒的な力の前に苦戦する。
「チッ……流石に数では俺達の方が不利か……」
ティラノサウルス怪人は危惧していた。
ドライガーの必殺技『ドラゴニックボンバー』がティラノサウルス怪人に炸裂。
「ぐっ……」
「へっ、どうだ?」
「チッ……舐めやがって……」
エクスカイザー達はトリケラトプス怪人に連続攻撃を叩き込みダメージを与える。
「ぐっ……流石にやべぇ……」
だが、星影達はアンキロサウルス怪人に有効なダメージを与えられずに居た。
「クソ……何度やっても剣ではダメージが通らん……」
「ハハハッ……残念だったなぁ……俺の防御力は伊達じゃねぇんだよ……」
そしてルシウスと戦うビート達も相変わらず苦戦を強いられていた。
ルシウスが放つ闇の衝撃波がビート達を襲う。
「うわぁぁぁっ……!?」
ビートが闇の衝撃波に吹き飛ばされる。
「ビート!?……クソッ!」
ボイスが反撃する。
だが、ルシウスにダメージを与えられない。
「フンッ……効かんな……」
「この野郎!!」
ジェットホークが攻撃。
だがこれもダメージは与えられない。
ルシウスの反撃を喰らいダメージを受けるジェットホーク。
「ぐあっ!?」
ティラノサウルス怪人がガイオーを尻尾でなぎ払う。
「うわっ!?」
「ガイオー!?」
グレイザーが声を掛ける。
「次はお前だ!!」
ティラノサウルス怪人がグレイザーに攻撃。
「ぐはっ!?」
そしてティラノサウルス怪人はその場から離れる。
「逃がすか!!」
ドライガーが追いかける。
「チッ、邪魔だ!!」
ティラノサウルス怪人がドライガーに攻撃。
「うわっ!?」
「シアン、コレを使え!!」
ティラノサウルス怪人はシアン、いや、アンキロサウルス怪人にカプセルを投げた。
「ん?コレは?」
「ソイツがお前を強化する。その力でヒーロー共を蹴散らせ」
「ほぉ、ありがたく使わせて貰うぜ」
アンキロサウルス怪人はそのカプセルを飲み込んだ。
「何だ!?何を……」
クロスセイバーがそれを見て呟く。
「奴の事だ、何かあるに違いない……気を付けろ」
グレイザーが言う。
「ぐおぉぉぉぉっ……こ……これは!?」
アンキロサウルス怪人の身体はみるみる変貌して行く。
「兄貴、アレって……」
ブラウが何かに気付く。
「ああ、組織が改良して作り上げた新たなゲイラー細胞……名付けてネオゲイラーだ」
「ネオゲイラー?でもあれはまだ試作段階なんじゃ?」
「ああ……以前のニューゲイラーよりも更に強力になっているが……その分副作用が強い……奴は戦ってる内に自我を失いただの暴れ狂う怪物になるだろうな……まっ、実験体には丁度良い……」
「そんな……兄貴、初めからシアンを始末するつもりで?」
「当然だろ……この位して貰わないとな。奴を組織に入れる理由が無い……」
「あっ……兄貴こえぇ……」
アンキロサウルス怪人はネオゲイラー細胞を体内に取り込みアンキロサウルスネオゲイラーとなった。
「うをぉぉぉぉぉっ!!」
続く……。
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