第5話「シアンの暗躍」

桐崎守と合流した大谷だったが、そこにシアンが現れた。

「お前は?」

大谷がシアンに尋ねる。

「俺はシアン……大谷……お前は父を死に追いやった……父の復讐をさせて貰うぞ!」

「何だ?何を言っているんだ?」

シアンはアンキロサウルス怪人に変身した。

「古代生物系の怪人……組織のメンバーか……」

「大谷さん、下がって!ここは俺が……」

守が大谷の前に出る。 

「グレイザーか……ついでだ。お前も殺してやる」

守は『グレイアクセラー』で『変身』

グレイザーが登場。

だが、直ぐにアンキロサウルス怪人は突進して来る。

「ぐあっ!?」

「死ね……死ねグレイザー!!」

「くっ……なんてパワーだ……」

「守君……」

大谷が銃を構える。

そして、グレイザーを援護する為に発砲。

しかし、アンキロサウルス怪人には全く通用しない。

「くっ……やはりもっと強力な武器でないとダメか……」

「フンッ……どうやら先に殺されたいらしいな……」

アンキロサウルス怪人は大谷に迫る。

「くっ……」

大谷は後退りをする。

「まずい……このままじゃ大谷さんが……」

グレイザーは再びアンキロサウルス怪人に掴み掛かる。

「くっ……邪魔だ!!」

アンキロサウルス怪人はグレイザーを振り払う。

「うわっ!?」

グレイザーは壁に叩きつけられてダメージを受ける。

「僕が……負ける訳には……」

グレイザーは必死に立ち上がろうとする。


大谷はその隙に拳銃の弾丸を交換する。

「お前はこれでも喰らってろ!!」

大谷がアンキロサウルス怪人に向かって銃を発砲する。

「ぐあっ!?」

アンキロサウルス怪人の体に電流が走った。

「くっ……何だ……?何をした?」

「それは特殊な弾丸だ。倒す事は出来なくても電流を浴びせ体を痺れさせる事は出来るはずた。しばらくは動けないよ」

そう言って大谷はグレイザーの方に駆け寄る。

「グレイザー、ここは一旦撤退だ」

グレイザーに肩を貸し大谷はその場を離れる。

「ぐっ……おのれ〜……」


そしてシアンから離れた大谷と守は……。

「はぁ……はぁ……ここまでくればひとまず大丈夫だろう……」

そう言って大谷は金網に寄りかかる。

「大谷さん……なんで?」

「何でって……まだ君から真相を聞いてないからね」

「……」

守は黙ってしまった。

「何だ?何か言えない事情でもあるのか?」

「すみません……今はまだ上手く説明出来ません……でもとにかく……このヒーロー同士の戦いに勝たなくちゃいけないんです!」

「そうか……」

グレイザーが何を考えて居るのか、大谷にも分からなかった。

ただ、今はこの戦いを見届けるしかない。

そう思い始めた大谷は守の前から姿を消した。


-翌日-

残り少なくなったヒーロー達の生き残りはそれぞれの世界の命運を掛け今日も戦っていた。

グレイザーVSフォルテ。

グレイザーの攻撃にフォルテが追い詰められている。

「くっ……この人……強い……」

「ごめんね……僕が負ける訳には行かないんだ。そろそろトドメにさせて貰うよ!」

グレイザーは『グレイバスター』を構える。

グレイザーの必殺技『グレイトフルバスター』が炸裂しフォルテを襲う。

「きゃぁぁぁぁっ!?」

フォルテは消滅。

そこにビートがやって来る。

「琴音さん……クッソ……間に合わなかったか……」

「ハァ……ハァ……ビート、これで君の世界のヒーローも残りは君だけだ。決着を着けよう」

「お互いに世界の命運を掛けたラストバトルって訳ですか……」

グレイザーとビートが睨み合う……。

グレイザーとビートの戦いが始まる。

激しい戦いを繰り広げるグレイザーとビート。

グレイザーに追い詰められるビート。

このままでは勝てないと思いビートは『ギターカリバー』を取り出す。

「王堂さん……俺に力を貸して下さい!」

ビートは最強の姿『ロックスターフォーム』にチェンジ。

「それが最強の姿と言う訳か……だったら……」

グレイザーも最強の姿『ブレイブフォーム』にチェンジした。

お互いに最強の力をぶつけ合い更に戦いは激しさを増す。

グレイザーとビートの戦いが続く中、新斗、オビト、美桜の3人が到着。

「グレイザー……」

「戦ってるのはビートね……」

「止めましょう」

「ああ、行くぜ!!」

3人もそれぞれ『変身』

クロスセイバーが先陣を切りグレイザーとビートの戦いを止めに行く。

「止めろ!!止めてくれグレイザー!!」

「くっ……また君達か……全く……何度言えば分かるんだ!今は戦うしかないんだ!!」

「そんな……そんな事って……」

光姫がビートを止める。

「ビートさんも、止めて下さい!」

「くっ……俺達の世界を救う為には戦うしか無いんだよ!!それは君達も同じだろ!!」

「だけど……」

「あの……そもそも何でこんな事に……理由を聞かせて下さいよ」

ジェットホークが間に入り尋ねる。

「これが……運命だからだ……今はそうとしか言えない!!」

グレイザーがクロスセイバーに攻撃。

「ぐわっ!?」

「クロスセイバー!?」

ジェットホークが声を掛ける。

「君達も戦え……でないと……本当に全てが滅ぶぞ!!」

「!!……全てが……滅ぶ……」

「クロスセイバー……君の世界では既にパラディンオブナイトが消えた……残ってるのは君だけだ!!君が戦わなければ君の世界はいずれ滅ぶぞ!!」

「そんな……」

「戦うんだ……自分達の世界を救う為に!!」

クロスセイバーの脳裏にセイラや大切な人達が過る。

「戦うしか……無いのか……皆を救う為には……」

「そういう事だ。今俺達はそれぞれの世界唯一の生き残りのはずだ。その中で最強のヒーローを決める事が世界を救う鍵なんだ!!」

「くっ……だったら……やるしかねぇよな……」

クロスセイバーは立ち上がる。

「クロスセイバー?まさか……」

「うおぉぉぉっ!!」

クロスセイバーがジェットホークに襲い掛かる。

「ぐわっ!?……オビトさん……何を……」

「俺だって大切な人達を失いたく無い……それはお前も一緒だろ!!」

クロスセイバーは更にジェットホークに攻撃を仕掛ける。

「ぐっ……まずい……」

ジェットホークは空に避難。

「逃がすか!!」

クロスセイバーは『ドラゴンフォーム』にチェンジ。

ジェットホークを追って空へ。

「そんな……ちょっと、二人共……」

光姫は戸惑う。

「どけっ!!」

ビートが光姫を突き飛ばしグレイザーに襲い掛かる。

「きゃっ!?」

グレイザーは『ブレイブキャノン』を構える。

必殺技『ブレイブバースト』でビートを攻撃。

「ぐわぁぁぁぁっ!?」

ビートは消滅。

「そんな……ビートさん……」

「これでビートの世界も全滅だな」

ビートの世界から全てのヒーローが消えた事でビートの世界が消滅。

それを感じ取るスカー。

「フンッ……また1つ、世界が消えたか……」

「いよいよ大詰めって感じですね……」

「ああ、グレイザーには頑張って貰わないとな……まぁ、誰が生き残っても最後に勝つのは俺だがな……」

スカーとブラウが話し合う。


「次は君だ……」

グレイザーは光姫にも襲い掛かる。


その頃、上空で戦闘を繰り広げるクロスセイバーとジェットホークは……。


クロスセイバーの攻撃を受けてジェットホークはダメージを受ける。

「ぐあっ!?くっ……」

だが、ジェットホークも反撃。

クロスセイバーにダメージを与える。

「ぐっ……」

続けてジェットホークは『ジェットストリームキャノン』でクロスセイバーに攻撃。

クロスセイバーは『ドラゴブレイカー』を構える。

必殺技『ドラゴインフェルノ』で反撃。

お互いの必殺技が激突し大爆発が起こる。

ジェットホークはダメージを受けて落下して行く。

クロスセイバーは『ドラゴンフォーム』の変身が解除された。

「くっ……だったら……」

クロスセイバーは『ウィングフォーム』にチェンジ。

ジェットホークを追う。

ジェットホークは雲を突き抜け地上に向かって降下していた。

「何故だ……何故こんな事に……」

クロスセイバーが追って来る。

「おりゃあああああー!!」

「くっ……」

体勢を立て直すジェットホーク。

空中で激しく激突する2人。

「空を飛べるのはお前だけじゃ無いんだよ!!」

「辞めてくれクロスセイバー!!俺達が戦う必要なんて無いだろ!!」

「いや、ある!!俺達の世界を救う為だー!!」

クロスセイバーの渾身の一撃でジェットホークを地上に落下させる。

「ぐあっ!?……アイツ……無茶苦茶しやがって……」

地上に落下したジェットホークは大ダメージ。

クロスセイバーも着地。

「トドメだ!!」

クロスセイバーは必殺技『クロスラッシュ』でジェットホークを攻撃。

「ぐわぁぁぁぁっ!?」

ジェットホークは消滅した。


そしてグレイザーも光姫にトドメを刺していた。

光姫も消滅。

これで星影の世界からヒーローが居なくなり星影の世界は消滅。

「ハァ……ハァ……残ったのは僕達だけみたいだね……」

グレイザーがクロスセイバーに近付いて来る。

「ああ……結局、戦うしかねぇ様だな……」

「ようやく分かってくれたか……そうだ……戦うしか無いんだ」

「でも、あんたも連戦の疲れが見えてるぜ」

「ハハッ、それは君もだろ?……これで決着だ……最後踏ん張るか……」

遂最後に生き残ったグレイザーとクロスセイバーが戦う時が……。

果たして勝つのは?


続く……。

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