第2話「生き残りを賭けた戦い」

ジェットホークはアンキロサウルス怪人の硬い鎧の様な皮膚に攻撃が通じず苦戦する。


「ダメだ……全くダメージを与えられていない……」

「フンッ、お前は邪魔だ。ソイツを渡せ」

「何?奴はこの人を狙ってるのか……なら尚更負ける訳には行かない!!」

ジェットホークは更に怒涛の攻撃を仕掛ける。

しかし、やはりアンキロサウルス怪人の硬い皮膚にはダメージを与えられない。

「クソッ!!」

「無駄だ!!」

アンキロサウルス怪人の反撃を喰らうジェットホーク。

「ぐあっ!?クソッ……」


その時、オビトは目を覚ました。

「ん?何だ……?何処だここは……?」

「気が付いたか!」

ジェットホークがオビトに近付いて行く。

「させるか!!」

アンキロサウルス怪人がジェットホークに突進。

「ぐわっ!?」

「お前……この世界のヒーローか……くっ……シアン……お前の好きにはさせねぇ!!」

オビトは『クロスチェンジ』し、クロスセイバーに変身した。

「何っ!?あんた何者!?」

ジェットホークが尋ねる。

「俺はクロスセイバー。まぁ見とけ!」

クロスセイバーはアンキロサウルス怪人と戦い始める。

クロスセイバーはアンキロサウルス怪人の硬い皮膚にも果敢に攻撃を仕掛ける。

「おりゃぁぁぁ!!」

クロスセイバーの必殺技『クロスラッシュ』でアンキロサウルス怪人にダメージを与えた。

「ぐあっ!?馬鹿な!?俺が傷を負うだと!?」

「チッ……流石に硬いな……」

「ぐっ……おのれ……」

アンキロサウルス怪人は姿を消した。

「逃したか……」

「あの……あなたは一体……?」

「ああ、俺はクロスセイバーのオビトだ」

そう言ってクロスセイバーは変身を解除し、オビトの姿に戻った。

「クロスセイバー?」

ジェットホークも『装着』を解除。

「ああ、俺は別の世界から来たんだ。お前がジェットホークか」

「え?ああ、そうだけど……何で知ってるんだ?」

「まぁ……俺は色んな世界を行き来出来るからな。知り合いからこの世界のヒーローの事も聞いてるぜ」

「へぇ〜……そうなんだ……あっ、それより病院に……」

「え?いや、それは大丈夫。それより、あんたに頼みがあって来たんだ」

「え?俺に?」


とりあえず新斗はオビトを矢木博士の研究所に連れて行く事にした。


矢木博士の研究所にやって来た新斗。

「あの〜矢木博士……ちょっと……」

「ん?鷹井君じゃないか。どうしたんだ?」

「さぁ、入って」

新斗に言われオビトが入って来た。

「誰だ?君は……」

「俺はオビトって言います」

「彼、例の空間の歪みから現れたみたいなんだ……」

「え?なんだって!?」

「それで……行く宛が無いからとりあえすま博士の所で預かって貰えないかな?」

「そうか……分かった。詳しく話を聞かせてくれ」

オビトは矢木博士と新斗に事情を説明する。

「この世界とは別の次元にいくつもの世界があってそれぞれの世界にヒーローが居ます。けど……ある組織の策略でそれぞれの平行世界の均衡が崩され崩壊の危機に陥っているんです」

「パラレルワールドって本当に存在するのか……それで?」

「それぞれの世界の崩壊を止める為にヒーロー同士が戦わなくてはならない状況になってるんです」

「ヒーロー同士が戦う?何で?」

「最後まで生き残ったヒーローが居る世界だけが崩壊から逃れる事が出来るからだ。だからヒーロー達はそれぞれ自分達の世界を守る為に戦っている……」

「なるほどな……恐らく敵の狙いはヒーロー達の同士討ち……」

「俺はそれを止める為に様々な世界を渡ってヒーロー達を説得してたんだけど……」

「止める事は出来なかったんだな」

オビトは頷く。

「酷い話だ……しかし、その組織とは何者なんだ?」

「組織については現状俺達は名前すら掴めてない。奴らが普段何処に居るのかも……」

「汚い奴らだ!!」

新斗も怒りを露わにする。

「平行世界の崩壊を止める為には奴らの野望を打ち砕かなくてはならない!お願いだ!力を貸してくれ!!」

オビトは2人に深々と頭を下げる。

「当然だ!そんな奴らの好きにさせてたまるか!!」

「ありがとう……」

「その話、俺達にも1枚噛ませてくれ」

そう言って入って来たのは瀧川仁とジュリヒメノ博士。

「滝川さん!ヒメノ博士!」

「?誰?」

「俺と一緒に戦ってくれてるもう1人のヒーローとそのシステムの開発者の科学者ヒメノ博士だ」

「ノンノン!天才!科学者のヒメノよ」

「相変わらずそこ強調しますね……」


その頃、またヒーロー同士の戦いが行われていた。

グレイザーVS月丸&光姫

「悪いなグレイザー……星影が殺られた分俺らが負ける訳には行かないんだ!勝たせて貰うぜ!!」

月丸はグレイザーに攻撃を仕掛ける。

「くっ……2対1じゃ流石に不利だ……」

月丸と光姫の連携攻撃に苦戦するグレイザー。

「ぐあっ!?……ヤバい……」

「トドメだグレイザー!!」

月丸がグレイザーにトドメを刺そうと迫る。

「くっ……」

だが、誰かが月丸を攻撃。

「ぐあっ!?」

グレイザーが振り向くとそこに居たのはGTN-1。

ドライガーと共に戦った戦士の1人だ。

「守さん!大丈夫ですか?」

「火村さん!助かりました!」

「2対1なんて卑怯ですよ。自分が加勢します」

「チッ……仲間が居やがったか……」

グレイザーが必殺技『グレイバスター』で月丸を攻撃。

「ぐわぁぁぁっ!?」

「兄さん!!」

「美桜……逃げろ……お前まで殺られたら俺達の……世界は……」

月丸は消滅。

「くっ……よくも兄さんを……」

光姫はその場を離れる。


「ふぅ……助かりましたよ火村さん」

「いえ……それにしてもまさかこんな事になるなんて……」


また別の場所では……。

音楽の戦士ボイスとダッシュライザーが戦っていた。

「ぐはっ!?」

ダッシュライザーの攻撃を受け倒れ込むボイス。

「悪いな……お前の世界はヒーローが多いらしいし……先に潰させて貰う」

「くっ……」

ダッシュライザーは『ダッシュブレード』を構える。

ダッシュライザーの必殺技『クリムゾンブレード』がボイスに向かって放たれる。

「ぐわぁぁぁっ!?」

ボイスが消滅。

そこへ駆け付けた音崎茂。

「彰!?クソッ……」

「今度はビートか……お前も戦うか?」

「くっ……どこの誰だか知らないが許さねぇ!!」

茂は『ベースチェンジャー』を呼び音楽の戦士ビートに『変身』

ビートがダッシュライザーと戦い始める。

どんどん激しさを増して行くヒーロー同士のバトル。

オビト達はこの戦いを止める事が出来るのか?


そして、この戦いを影で操り傍観しているスカー達。

「フンッ……ヒーロー同士の殺し合い……中々面白いですね」

「ああ……シアン……お前の復讐とやらに協力した甲斐があった。これは使える……」

「フフフッ……当然だ……父を死に追いやったヒーロー共に復讐してやる……一人残らず……消えるが良い……」


そんな会話をしている間にもこの戦いに決着の時が……。

ビートの必殺技『ロックスターブレイク』が炸裂。

「ぐわぁぁぁぁっ!?」

ダッシュライザーは消滅。


「また一人……ヒーローが消えた……」

スカーが呟く。

「さて……俺は次に行くよ……」

シアンが去って行く。

「待てシアン……何処に行く?」

スカーが呼び止める。

「俺にはどうしてもこの手で殺したい奴がいる……ソイツを消しに行く」

そう言ってシアンは去って行った。

「どうしても消したいやつ?一体……?」

ブラウが疑問に思う。

「大方見当は付く……奴の存在がヒーロー共を引き寄せたんだからな……」

シアンが自身の手で殺したい程の相手とは?


大谷と佐藤、新木が出動の準備をする。

「まったく……ヒーロー達と連絡が取れないなんて……何が起こっているんだ……」

「またスカー達が何か引き起こしたのかも知れません」

「とにかく急いで誰か一人でも合流するぞ」

「了解!!」


続く……。

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