現在公開可能な情報: 大阪二都抗争
大阪を三分割する事になった大阪二都抗争とは何だったのか、発生順に追っていこう。
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事の起こりは、東京で起こった剛怪大量発生事件に、さかのぼる。
東京は、経済と行政の中心地で人口も当然、日本一だった。東京都は、あらゆるコストと犠牲を払って首都防衛に尽力すべきだった。
しかし、これを1人の男が台無しにした。それが当時の東京都知事、石井次郎だった。
口だけはうまく、うぬぼれ屋で無能無責任を絵に描いたような、この男は、言葉たくみに、いつものように周囲をうまく だまし、いつものように失敗し、関係者に大迷惑をかける。
思いつきで、コストをかけずに済む、ある計画を立案したのだった。
彼は呪術で召喚した霊的封印都市、東京ドリームランドを東京上空に出現させた。
東京都と、協力のために参加した神奈川県、千葉県の三指定防衛団に向かって「必ず助けに行く」と言ってだまし、巨大剛怪を封印都市に追い込ませた後、彼らごと出口を封印し、いっさい救助活動をしなかった。
のちに『東京ドリームランド作戦』と呼ばれるものだ。
この作戦はあまりにもひどかった。 確かに コストと犠牲は少数で済んだが、東京都での異地球防衛軍の民間委託を引き受ける者は、その後、出てこなくなった。
異地球防衛軍は少数精鋭の組織のため、民間協力なしに東京都を防衛することはできない。
しかも関東圏の指定防衛団は東京都に対して一切の協力を拒むようになった。
東京都知事は、抵抗する軍事力が存在しない開放地域とする事を誓い、敵の軍事作戦対象から外れて損害を避ける、無防備都市宣言を行った。
無防備都市宣言など、剛怪が聞くはずもなく、大暴れし東京は、年じゅう 火の海となる。
東京都は、空中に浮かぶ東京ドリームランドのせいで日光は差さず、1日中暗闇で覆われて剛怪が暴れ回る悪夢の都市のままだ。
石井都知事は無能だが、人当たりの良さと天才的な口のうまさで再選され続け、次々と頭に浮かぶ無意味な政策を連発している。今は東京名産品を擬人化する事に熱中している。
その結果、皇居は京都に移り、国家行政機能は大阪へと移ることになった。
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国家行政機能が移る事になった大阪府は、1つの大きな問題を抱えていた。大阪府と大阪市の2つの行政機関がある『二重行政』問題だ。
大阪都を名乗る以上は、これを解消しておきたい。
大阪府は大阪市に呼びかけ、一体行政となるように大阪市民の賛否投票を実施することを提案した。
これが受け入れられ、投票は行われる。 しかし 大阪府知事も、問題の多い人物だった。
0歳児にも投票権をあたえる『赤ちゃん投票権』を提案したのだ。他府県ならこんなものは無視するが、ここは大阪だ。 「おもろいやんけ」の一言で受け入れられてしまった。
赤ちゃん投票所は、大変なことになった。 赤ちゃんは、投票管理員の目が届かないことをいいことに 、ハイハイしながら何度も投票箱を往復して、投票を繰り返した。
字が書けない赤ちゃんのために、 押しボタンで投票できるようにしたのが、さらに状況を悪化させた。
赤ちゃんは両手で何度も、楽しいオモチャ、つまり投票ボタンを、バンバンと叩く。そのたびに、賛成と反対にガンガン投票されていく。
結果は悲惨なものだった 。賛成が500万 、反対が500万と大阪市民の数をはるかに超え、奇跡的に賛成反対が半数ずつになってしまった。
大阪市の北部地域は賛成派が多数を占めていた。 これに対して大阪市の南部地域は反対派が多数を占めていた。
両者はともに自分たちが正しいと主張した。
各地で小競り合いが発生し、大阪市を二分して抗争が勃発する。『第一次大阪二都抗争』だった。
各地で激しい抗争が勃発した。ダイナマイトを使った爆破事件まで起こることになる。
これを危惧した大阪府知事は辞任。
大阪市北派と南派を強制的に協議させるため、政治結社『強制会』を結成し、一応の決着となる。『第二次大阪二都抗争』だった。
しかし 、平和は長くは続かなかった。北派と南派が喧嘩を始め、大きな抗争が起こった。
この抗争に、ある人物たちがバックに立ち、抗争をさらにエスカレートさせた。
大抗争が毎日繰り返し行われ、最終的に国家行政機関は大阪市北区中之島に置く事で決着する。
地方行政機関は、大阪府、大阪北都、大阪南都の三重行政とする事で最終決着した。
『第三次大阪二都抗争』でようやく抗争は、終了する。
一連の大阪二都抗争によって、二重行政を解消するはずが、更に事態は悪化した。
こうして大阪は、三つの地方行政機関が大阪の覇権を争う『三国時代』に突入する。
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