第2章 第16話 莉子と里子の旅行

冬休みの初日、莉子と里子は長い間待ち望んでいた鉄道旅行に出発する日がやってきた。二人は、雪に覆われた高原の温泉地へ向かうため、朝早くに家を出た。寒さに震えながらも、期待と興奮の入り混じった気持ちで鉄道駅に向かう。


駅に到着すると、白い息を吐きながら荷物を持つ莉子と里子。列車の到着を待つ間、周囲の雪景色に心を奪われる。木々や屋根に積もった雪が、一面の白銀の世界を作り出していた。


「やっぱり冬の景色って、見ているだけでわくわくするね。」里子がつぶやく。


「本当にね。これからの旅が楽しみだね。」莉子が微笑む。


列車が到着すると、二人は興奮を抑えきれずに車両に乗り込む。列車は、山間の道を進みながら、次第に雪深い風景へと変わっていく。車窓からは、雪に包まれた山々や静かな村々が見え、冬の美しさが広がっていた。


旅の間、莉子と里子は窓の外を眺めながら、これからの計画や未来の夢について話し合う。温かい車両の中で、外の寒さを忘れるほどの楽しさを感じていた。


列車が高原の温泉地に近づくと、降り立った駅前には、さらに雪景色が広がっていた。二人は、スーツケースを持って雪道を歩きながら、宿へと向かう。宿の外観もまた、雪に包まれて幻想的な雰囲気を醸し出していた。


「ここが私たちの宿だね。わくわくするね。」里子が言うと、莉子も頷きながら、雪に足を取られながらも宿に向かって歩き続ける。宿に到着すると、温かい灯りが迎えてくれ、二人の心をほっこりとさせる。


「ようやく着いたね。これからの時間が楽しみだね。」莉子が嬉しそうに言うと、里子も同じ気持ちで微笑む。


宿にチェックインし、部屋に荷物を置くと、二人は温泉に向かう前に、まずは宿の周りを散策することにした。雪に覆われた景色を楽しみながら、冬のひとときをゆっくりと味わうことにした。

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