さ行
更けていく、夜の闇に、浮かんでる、
人工の、灯りを頼りに、読み取った、
「明日行き」、霞んで滲む、その先に、
近付いた、電車の影に、終わる今日。
さ「最終電車」
□
巡り来る、軌道をなぞり、飛んでいく、
衛星の、向かう行き先、分からずに、
放たれた、消えゆく光を、追いかけて、
外れゆく、宇宙の闇に、迷子羽根。
し「周回軌道」
□
青白い、景色をなぞり、切り取って、
一人きり、場面が変わり、去っていく、
追いつけない、影のその背に、縋りつく、
映写機の、途切れたフィルム、幻燈会。
す「スライド写真」
□
雪原に、広がる白の、その彼方、
太陽の、光を照らし、輝いた、
巡り来る、次の季節の、先触れに、
枯れていく、花を見守る、真昼の月。
せ「雪月花」
□
訳もなく、伝う思考の、その中に、
意味を知る、事すら分からず、立ち尽くす、
有りもしない、答え合わせを、待ち続け、
繰り返す、意味無き理由に、嘲笑う。
そ「存在理由」
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