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    読ませていただきました。
    おおー、世界系でありつつも一大クロニクル。夏の意味が変遷しながらも、夏を、夏の孕む熱気を最後まで持ち込むこの手腕。
    ブラボー! と言わざるを得ません。
    私のような似非エスエフ者でもわかりやすく、情緒も確か。普通の人が普通に描く恋愛ものではないけれど、普通ではない状況にある、我々とは違ったメンタルの人たちの、我々に通じる普遍性。
    面白かったです!

    作者からの返信

    スロ男様
    コメントありがとうございます! 
    いや、同じ企画賞に応じてる皆様の文章が上手でして、投稿後しばらく経って少し反省モードだったのですが、とても励みになります。もう残暑の季節ですが、夏っぽい雰囲気が残っていたら嬉しいです。

    ええと、あと、最近短い名前になられたそうで、短い名前同士! よろしくお願いいたします!

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    脳内で鶴田謙二さんの画に変換して読んでいました。
    が、ラストの容赦のなさが凄まじく、いつのまにか手塚巨匠の絵柄に変わってましたw
    面白かった。

    作者からの返信

    深海くじら様
    とても嬉しいお言葉! 子供の頃はマンガ家になりたくて、四季賞が憧れでした。(その意味で、小説の方は書き慣れておらず、文章を直したいところもあるのですが、いま企画賞の選考期間のため凍結中です……)

    文字なので概念的に書きましたが、ホモ・サピエンスではなくなったものを画にするのは大変ですよね。……急に火の鳥未来編のナメクジを思い出しました。そ、そこまでではないですよ! とにかくマンガで想像して頂いたのは幸せです! ありがとうございます!

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    コメント失礼します。

    この先、温暖化が進んでいったら、人類はどういう選択をするのでしょうか。
    遥や閃吉がいたころは「夏」といえば「花火」だったのが、その先の未来では「兵器」になってしまったのは悲しいですね。

    いろいろと考えさせられるお話でした!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    今回、書きたいことのために世代宇宙船を飛ばさなければいけないということで、SFとしてはあまり可能性の高くない未来を書いてしまいました。

    温暖化については、覇権国家がコミュニケーションしないまま大気圏を変える実験を強行し、地球は完全に住めなくなったということにして、しかもそこから遠い星に行く理屈を無理に考えています。

    個人的には、未来の人類(とAI)は、もう少し賢いソリューションを見出すのでは、と思っています。



  • 編集済

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    SFと夏がこういう形で繋がるとは!
    移民のための宇宙船って、どうしても怖いイメージがあるんですよね〜。
    いくら広くても、閉鎖的な空間がそうさせるのかもしれませんが。
    しかし、そもそも地球だって無限ではないのだから宇宙船地球号なんて言われたりもするので、あくまで規模の問題なのでしょうが……。
    それにしても閃吉のグイグイ来る感じが恐ろしかったです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます! 蝉のやつめっちゃ良かったです!

    本作は投稿後に少しだけ加筆訂正していまして、加筆前であれば、もう少しだけロマンチックだったかもしれないのですが、この版だと、宇宙船と閃吉の「恐ろしい」印象が強まるかもです。

    筆者としては、彼は割と純粋なチャラ男のつもりなのですが、閉鎖空間でナンパしてきたらホラーかもしれません。

    これはかなり「男性的」な作品だと思っていまして、見方によっては右寄りすぎるかもしれないし、このストーリーにベタにロマンを見出すのはマッチョすぎるとも言えます。なので、ある種の皮肉の感覚や、「恐ろしい」という印象も大事にしたいです。ありがとうございました!

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    コメント失礼します。

    宇宙を舞台にした壮大さと、「日本」をイメージした環境の情緒が共存していて、凄いなと思いました。
    「夏」という言葉の意味が変遷していくところが、特に切れ味があると感じました。
    これほど、世代が──時が流れたことをあらわすものはないな、と思います。

    面白かったです。

    ではではノシ

    作者からの返信

    四谷軒様
    コメントありがとうございます。大変光栄です。

    先ほど、円城塔賞の講評で言及されていた「黒き鏡の玉兎。」を拝読し、歌舞伎の知識と言葉遣いの上手さに感服いたしました。当方、普段は別サイトで活動しているのですが、カクヨムはなかなか凄いです。

    今回、JAXAの実験機に言及し、今年発表された東大チームの論文を引いたのは、「日本」と宇宙を繋ぐためでもありました。英語で書かれた天文学の最新研究成果と、寛文年間に発明された線香花火も、どこかで繋がっていると思っています。

    読んでいただき、ありがとうございました。

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    こんにちは。
    世代宇宙船は、自分の作品にもちらりと登場するので、とても興味深く拝読しました。
    硬派な書き出しから一転、遥が捕まったところではドキドキ焦りました(^^;
    言語も人も長い時間に変わるでしょう。でも、「夏」がこのように変わるのを見て、しみじみ感じ入りました。2人の思い出が刻まれているような気がしました。良かったです。

    作者からの返信

    蒼井シフト様
    ありがとうございます! そちらにも今度お邪魔します! 世代宇宙船、SFネタとしては面白いですよね。
    放射線による突然変異や言語の変化については、500年20世代にしては速いように思えますが、末尾につけた論文でのシミュレーションを参考にしました。
    しかし、グリーゼ12bが遠かったです……。最高速度を光速の10パーセント(そのままなら500年で50光年先まで行ける)にする必要がありました。
    実は最初、夏といえば刺身かなと思ったのです。夏をテーマにした企画、新鮮なネタであるこの星を使いたいと思い、後から500年で着くように帳尻を合わせた形です。
    でも、新しい論文を使ったせいか、読み間違いがあって途中で改稿してしまいまして……。呆れられたかと落ち込んでいたので、新しいバージョンでの初コメント、とても嬉しいです。ありがとうございます!

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    B3QPさま

    こんにちは。

    読んでいるあいだ、独特の世界観にぐいぐい腕を引っ張られているような気がしました。
    地球が居住不可能になっても文明の維持にこだわるのって人間の浅ましさだなあと考えさせられます。一度手に入れたものを手放すことは、とても難しいのでしょうね。
    巨視的な見方をすれば、宇宙全体に向けた無計画な人類散布という、生物多様性の観点から見ると噴飯物の暴挙も、個人レベルで考えると、自分の親や子供や配偶者を死なせたくないという、至極まっとうでささやかな望みなんですよね。難しいことです。
    グリーゼ12bに到着するまで人数を調整し続けるためには計画的な生殖もさることながら、計画的な殺人も本来必要だったのではないでしょうか。想像したくないですけれど。
    「日本の正統性を担保するための種子」……その系統にこだわる人々は必ずいますよね。むしろ衰退を加速させる結果になりそうな気がしますが。
    蛇足的な質問ですが、自転周期は自転軸の周りを一周するのに要する時間であって、昼夜がワンセット生じるのに要する時間ではないのではないでしょうか。グリーゼ12bの場合、12日くらいで昼夜ワンセットが生じませんか? 勘違いでしたらすみません m(_ _)m
    濃密なSFでした。読ませていただき、ありがとうございました。

    作者からの返信

    佐藤様
    コメントありがとうございます! 詳しい方!? 詳しい方でしょうか? 自転周期のご指摘、自分もとても気になっていた箇所です。完全に専門外なので、お詳しければ、ぜひ教えて下さい。

    おっしゃる通り自転周期と昼夜は異なります。しかし、遠方の天体での推察は困難で、それが何日とも言えないのではと考えています。このため、第2段落では「85日の自転周期」という情報から主人公の遥が想像しているだけ、という書き方をしているつもりです。グリーゼ12への近さから潮汐ロック(自転=公転)の可能性もありますが、地軸の傾きなども判明していないし、昼と夜の本当の長さは不明だと理解しています。12日くらいでワンセットという点、理由を教えていただければ加筆修正いたします。夏が来ないという主題は大丈夫でしょうか? そ、そこは大丈夫と信じています!

    また、正統性のための種子の箇所は、問題になりそうで詳しく書くのをやめてしまいました。拾っていただき嬉しいです。そこは、それ以上のコメントは控えようかと思います。

    16:39 追記
    おおおおお! 申し訳ありません! 今気がつきました。これは仰る通りというか、p.6の85日とのパラメータはグリーゼ12のものです。そしてグリーゼ12bは潮汐ロックされているはずです(p.16)。潮汐ロックされていたら、昼夜はぐるぐるしないです。これは微妙ですが、書き直しますね。

    17:51 追記
    小説冒頭を訂正いたしました。

    編集済
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    想像を超えた夏の物語に惹き付けられました……!
    冒頭から引き込まれて、SF全開かと思いきや花火だったり素朴でおいしそうな朝食だったりと絶妙な世界観がすごく好きです。
    エンディングで書かれた事実にショックを受けつつも、でもふたりが過ごした時間はかけがえのないものですよね。
    人類の歴史は宇宙から俯瞰してしまうと取るに足らないものなのかも知れませんが、その中のひとつひとつはこうした大切な営みで、それらが積み重ねられているんだろうなぁと考えさせられました。
    B3QPさん、ありがとうございました。

    作者からの返信

    ありがとうございます。書いていただいた点、このお話に込めた想いの一つで、とても嬉しいコメントです。

    物語ではその後が描かれませんが、着物と花火を愛した二人の男女は、夏祭りで結ばれて家族となり、苦労しつつも幸せな人生を送ったはずです。そして、彼らの子供にしっかりと「夏といえば花火だ」というイメージを伝承して死んでいった。500年に及ぶ「夏」という単語の伝言ゲームを経て、その意味が彼らが望んだ形からは変容していても、二人が過ごしたであろうかけがえのない時間は、40光年先の異星人の言語の中にも確実に刻まれている。

    「夏とは何か」を科学的に定義してしまえば、それは惑星の自転と公転によって生じる気候のことです。しかし、気候の異なるほど遠い星まで届くのは、むしろ、何気ない朝食の会話の中で育まれるような、無名の人々が抱く「夏」のイメージの方なのかもしれません。

    そんなふうに、この世の全ての言葉には、それがその意味になった歴史があり、その意味の形成に関わった膨大な人々の営みがあると信じています。

    読んでくれてありがとうございました!


  • 編集済

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    B3QP様、こんばんは。「雨のプロメテウス」も大変すばらしかったのですが、今回の「グリーゼ12bの夏」に大変衝撃を受けております。夏から花火への連想、ここまではわかるのです。そこから世代を超えた変容へとつながる展開、本当に驚きました。「夏」という言葉の変質が生命の無力さ・儚さを象徴しているようで、時間と空間の恐ろしさを垣間見せて頂きました。
    いろいろな方に少しでも読んで頂きたく、粗末ではありますがレビューを書かせて頂きました。B3QP様のご趣旨にはそぐわないかもしれませんが、ご笑納いただければ幸いです。
    B3QP様の幅広い知識・引き出しの多さと小説としての完成度の高さ、尊敬してやみません。素晴らしい作品を本当にありがとうございました。

    作者からの返信

    諏訪野様 
    こんばんは! 素晴らしいレビューをいただきたいへん光栄です。実は、先ほどまで当作の加筆をすべきか悩んでおりまして、その悩みを近況ノートにつらつらと記載していたところでした。そのため反応が遅れてしまい申し訳ありません。レビューおよびコメントで記載いただいた箇所が、まさに、どのように読者の方々に届くか悩んでいた点でした。
    作中の主人公が連行されたのに許された理由を補足説明しようとしていたのですが、それを書くと、あまりにもAIに計算され制御されている印象が強くなるため、もう少し不確実さの中に僅かな希望を見出せるようなイメージを残したく、結局加筆はしませんでした。「それでも我々は星々に希望を託す」というレビューの言葉を拝読し、加筆しなくてよかったと思えました。ありがとうございます!