三十四話 義妹までも脳破壊
あれから俺たちはちょいちょい三人で集まってはヤる日がある、というかできた。
しかもどうしてか
本人は一人で使うとは言っているけど…そんなにたくさん撮る必要はあるのだろうか?
何故か
あれだけアイツの目の前で
今日も今日とて三人で集まってヤる訳だけど…なんか希がすごい楽しそうなんだよね。どうしたんだろう?
相変わらず
俺を真ん中に、右手を希が左手を花澄さんが抱くような形で家に向かう。
ちょっと歩きにくいけど、この温もりは幸せだと思う。
ある程度 希の家に近くなったころ、しばらく見ていない女の子…
「あっ、お兄ちゃん…」
「ん?…あぁ、久しぶり?…か」
彼女は俺たちを見て眉をひそめる。
「えと…希お姉ちゃんは分かるけど、その人は?」
美智は花澄さんを見て怪訝そうにしながら問いかけてきた。
「わっ私は、晴政くんの…こっ恋人ですっ!」
花澄さんが照れながらそう言った、二股とか…俺って結構クズじゃん。
「え、だって希お姉ちゃんは…?」
「それ、美智になにか関係ある?私たちには私たちなりの付き合いがあるの、ほっといてくれる?」
希が敵意を滲ませながら言い放つ、やっぱりまだあのこと怒ってんだな。そこまで怒ってくれるのは嬉しいのだが…美智ももう反省してるだろうし俺として許してやって欲しいのだが…。
「でっでも…」
「自分が何したのかちゃんと考えなよ、私としてはこれ以上晴政に関わって欲しくないの、じゃあね」
希はそう言って俺の腕を引く。そのうち美智にもフォローしてやらんとな。
花澄さんも気まずいだろうに、美智とのことを敢えて触れないでいてくれた。
そうして希の家に着く。
「じゃ、二人ともおやすみ」
「おやすみなさいです」
「おやすみ、希」
そう言って彼女が家に入るまで見届け、花澄さんの家に向かった。
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後悔が募る。
あの時、もしお義兄ちゃんを信じていたら…と何度も繰り返し続けたことだけど、またそう考えてしまう。
お義兄ちゃんがまさかあそこまで好かれるだなんて…。
二股と言えば聞こえは悪いけど、でもそれを分かってて付き合う二人、お義兄ちゃんはそれだけ愛されている。
そしてそれだけお義兄ちゃんが素敵なんだと言うこともあたしは知っていて、そんな素敵な人に咄嗟とはいえ…酷いことを言ってしまったんだ。
認めたくないけど自業自得、取り消せないミス。
家に帰り、沈んだ気分のまま机に突っ伏しているとスマホが震えた。
希お姉ちゃんからメッセージ…というか画像と動画が送られてきた。
なんだろうと思って見てみると、その内容は今の自分の胸を思い切り締め付けるものだった。
お義兄ちゃんと身体を重ねる二人。
私がして欲しいことだったのに、私だってお義兄ちゃんが大好きなのに…。
これはつまり、警告みたいなものなんだろう。
もうあたしにチャンスなんて無いんだっていうこと、それをハッキリ分からせてきたんだ。
自分が求め続けていた願いは、もう果たされることは無いという、無情にも突きつけられた現実。
でも、辛いはずの心に反して身体は…。
どうしても疼いてしまう
自分の好きな人が他の人とそういうことをしているだなんて、そういうことて興奮するのはおかしいと思っていたのに…。
「こんなの、いけないのに…お兄ちゃん…」
見ることも触れることもできないお義兄ちゃんの姿に、あたしの身体な悦んでいたのだった…。
最も求めたものはもう…あたしの手には届かない。
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