第17話 ダンジョン
さぁ、みんな大好きダンジョンですよ。
花ちゃんのテンションがぶち上がっているのがわかる。
ゲームとかでも好きだったものね、ダンジョン。特に不思議なやつ。
「ダンジョンとは……まぁお前達なら言わなくても分かるか。この世界のダンジョンとは大体想像通りのよくあるスタンダードなやつだな。で、そのダンジョンが森の奥に有って中の魔物が外に出てきてるんだろう。ダンジョン毎に違いはあるが中には色々な魔物がいるんだが、魔物じゃないモノも魔物としてポップするんだよ。お前たちが森で遭遇した奴らはたぶんそれだな」
「なるほどねぇ、だから巨人族が聞いた話と違ってたのねぇ。殺さないように手加減して損しちゃった」
「お、おぅ」
ダンジョン内にいるモノはダンジョンが創造している。
創造されるのはこの世界にいる魔物や魔獣はもちろんのこと、人や普通の動物だったりあるいはそれらを掛け合わせたものだったり様々らしい。
ただ、ダンジョンのレベルによって創造されたモノのクオリティは違ってくるようだ。
レベルが低い所では単純に魔物や魔獣の劣化コピーだったりするのが、高い所ではオリジナリティ溢れる一点物の魔物が出てきたり。
「かなりレベルの高いダンジョンがあるのかもしれんな。普通のダンジョンならそこら辺にいる魔物や魔獣くらいしか出てこないんだが、巨人やらワイバーンやら悪魔やら色々だろ? それに貴族やら盗賊か……そいつらもダンジョン産だろうし人間もポップするようなレベルだとしたら確実にヤバいダンジョンがあるぞ」
「え?! あの人達もそうなの?!」
「あぁ。まずな、ここら辺一帯には普通の人間がいるわけがないんだよ。ここら辺は元々魔王が支配していた土地でな、その影響からか魔力が濃すぎて普通の人間が足を踏み入れたら即お陀仏なんだよ」
「おぉー、魔王とな!」
また花ちゃんがキラキラしている。
ダンジョンに魔王、その二つだけでなんか大体話の流れがわかった気がする。
庭付き一戸建て(35年ローン)を買ったら異世界に転移した件 YT @hyt-0107
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