あの女の叫びを聞きながら私と男くんは学校に入る。

　ああ、ようやく奪えた！あの女からずっと好きだった男を奪えた！

　あの女は馬鹿だ！あの女は私がちょっと不安を煽ればすぐに催眠術なんかに逃げた。

　だからあの女に催眠術にかけて好き勝手してやった。私は最初からあの女を助ける気なんて無かった。

　あの女は私から男くんを奪ったんだ。そんな奴を私が助けるはずがない！

　催眠をかけてまずした事は男くんをこっ酷く振らせること。

　あの女には言わなかったけど、あの女は男くんを振る時わざわざ人が多い場所に連れ出してこっ酷く振ったの。

　だから学校中の人間にあの女が男くんの事を振った事は知られているのよ。

　それにあの女は男くんにこれまでの思い出の品を売っている映像を送って男くんの連絡先を削除したと言う話も聞いた。

　あの女の愚行に笑いが止まらなかった。ただ別れるだけでも良いのに、自分から追い討ちをかけたんだから。おかげで男くんの精神は崩壊したわ。

　ここまですれば後は私が傷ついた男くんに寄り添ってあげれば男くんは私に依存する様になったわ。

　もちろん男くんに催眠術なんか使っていない。私は自分の力で男くんの気持ちを鷲掴みしたわ。

　そしてもうあの女は私達の邪魔は出来ない。叫んだ時に私達に近づかない様にする催眠術をかけてあげたからね。

「ほんと酷い女だったわ。これからは私が男くんを大事にするから精々悔しがっていなさい。」

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