友達に催眠術をかけられて意識がなくなっている間に破局して彼氏盗られていた女 前編
「ねぇねぇ女ちゃん!女ちゃんは催眠術って信じてる?」
ある日私の友達である女友達ちゃんがこんな事を言ってきた。
「催眠術?催眠術って『貴方はだんだん眠くなる』とか言ってるやつ?私は信じて無いかな。
女友達ちゃんは催眠を信じているの?」
「ふっふっふっ…、聞いて驚け!私は実際に催眠術を成功させた実績があるのだ!もちろん実験台は私の弟。」
「へぇ〜そうなんだ。で?それが一体どうしたのよ。」
「これから女ちゃんに催眠かけちゃいます。」
「ええっ⁉︎何で私に催眠術をかける話になるの⁉︎」
「それは女ちゃんと彼氏である男くんとの恋仲を更に発展させるためよ。
どうよ女ちゃん、貴女最近不安なんじゃ無い?最近男くん貴女以外の人と話せるようになって友達増えたじゃん。もしかしたら盗られちゃうかもよ。
だから催眠術の力を借りて関係を深めるのよ。
不安でいっぱいなら不安にならない様になる催眠術をかけてポジティブになる!男くんに関係を深めて欲しいと言えないなら催眠術をかけてズバッと言っちゃう!
催眠術1発で女ちゃんと男くんはもうラブラブよ!」
そう、私には男くんと言う彼氏が居る。男くんは誰とも話す事ができない人見知りだった。一方の私は友達がいっぱい居た。そんな私は友達が居ない男くんが好きだった。
ある時人見知りであったはずの男くんが私に告白してきた。なんと私と男くんは両思いだったのだ。私はもちろん喜んでその告白を受けた。そして今ではラブラブな毎日を過ごしているのだ。
だけどそれとは別に不安があった。男くんが私以外の人と話すようになった事だ。私だけの男くんが私以外と話している。男くんは「これまでの自分を捨てて新しく変わりたい」と言っていた。
それを知った時は「私から離れるのでは無いか」と考えてしまって泣きそうだった。
そしてその事を女友達ちゃんに相談して今に至る。どうやら女友達ちゃんは私を助ける為に「催眠術をかける」と言う提案をしてくれた。
「分かった。催眠術を試してみるよ。早速私にかけて!」
「オッケー!…貴女はだんだん眠くなーる、貴女はだんだん眠くなーる。」
その言葉を聞いた私の意識は深く沈んだ。
「…ハッ!」
私の意識は戻った。私は誰もいない教室に1人座って居た。外は夕暮れだ。
「本当に催眠にかかってたの?私は…それで今何時なんだろう。ええっとスマホスマホ…え?」
あれ?何で私のスマホにキーホルダーが付いてないの?あのキーホルダーは男くんから貰ったもので無くさないようにスマホに付けていたのに…。
そう茫然としているとスマホの受付画面が表示される。
「え…?」
私は理解ができなかった。スマホに表示されている日付は催眠術をかけてもらった日から1週間経っていたのだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます