第137話 100%罠だな。だからこそ取るけど
タワーの2階は山に囲まれている寒冷地域のゴーストシティであり、2体のオーガゾンビが鬼童丸達の前に現れる。
「
数の面では同じだから不利な戦いにはならない。
鬼童丸はダンピールとオチタイショウに指示を出す。
「ダンピール、【
ダンピールが鬼童丸の指示に従い、【
寒冷地域ゆえに氷属性の攻撃が通りやすく、オーガゾンビ達は通常時よりもしっかり凍っていた。
「オチタイショウ、【
オチタイショウの攻撃でオーガゾンビ1体の狼牙棒を握っていた腕が斬り落とされる。
体が凍って動けないから、オーガゾンビは自分のターンで攻撃できなかった。
「ダンピール、四肢が無事な個体に【
ダンピールが四肢のあるオーガゾンビを殴り飛ばすことにより、オーガゾンビが殴り倒されて凍ったままの四肢が割れて落ちる。
「オチタイショウ、もう一度【
鬼童丸の指示に従い、オチタイショウは右腕のないオーガゾンビの左脚を斬り落とした。
そうすることでその個体も立っていられなくなり、地面に2体のオーガゾンビが転がっていることになる。
反撃ができず地面に倒れている2体のオーガゾンビなんて怖くないから、鬼童丸が追い打ちを命じればそれで力尽きた。
『ダンピールがLv8からLv14まで成長しました』
『ダンピールの【
『オチタイショウがLv1からLv9まで成長しました』
『オーガゾンビを2枚手に入れました』
(ここが寒冷地域で良かった。灼熱地獄みたいな場所だったら、さっきの戦術は使えなかったもんな)
鬼童丸は寒冷地域だからこそ時間を短縮して倒せたため、2階が寒冷地域でホッとしていた。
それから、オチタイショウとオーガゾンビを
その結果、融合アンデッドとして誕生したのはヨモツイクサだった。
ヨモツイクサは送還し、鬼童丸はダンピールに空を飛ばせて階段のある場所に向かう。
しかし、その途中で気になるお寺があって立ち寄ることにする。
お寺には敵の姿が見受けられないが、賽銭箱の前にリバースポーションが供えてあった。
(100%罠だな。だからこそ取るけど)
これ見よがしに置いてあるリバースポーションなんてどう考えても罠だが、強いアンデッドモンスターを倒して経験値稼ぎをしたいところだったから、鬼童丸はリバースポーションを手に取る。
次の瞬間、寺がバキボキと音を立てて形を変えてデッドトレントに変身した。
「
ヨモツイクサとオーガゾンビも召喚したところで、3対1の数的有利な状態を作って攻撃を始める。
「ダンピール、【
足止めは大事だから、ダンピールが、【
ヨモツイクサの【
凍っていたところに力を溜めた一撃がヒットし、デッドトレントがダウン状態に陥る。
当然だが追撃ボタンを押して大ダメージを与えるけれど、それでもデッドトレントはまだHPが尽きていない。
追撃が終わったタイミングで凍結状態が解除されたから、デッドトレントは攻撃できるようになってしまう。
鬼童丸はデッドトレントの攻撃に備え、ランダマイズポーションをオーガゾンビに与える。
幸運なことにVITの数値が上昇したことで、デッドトレントのエリア全体攻撃である【
「ダンピール、失ったHPを回収するぞ。【
ダンピールが自身のHPを回復させるべく攻撃し、そのすぐ後にヨモツイクサの攻撃を受ければHPが尽きてしまったようで消えてカードになった。
『ダンピールがLv14からLv22まで成長しました』
『ヨモツイクサがLv1からLv15まで成長しました』
『オーガゾンビがLv1からLv17まで成長しました』
『デッドトレントを1枚手に入れました』
ゲットしたデッドトレントのカードだが、鬼童丸はすぐにオーガゾンビと
グレイヴオーガは塔婆を背負ったオーガの墓守であり、【
ヨモツイクサとグレイヴオーガを送還した後、鬼童丸は3階に繋がる階段に向かうべくダンピールに抱えて飛んでもらった。
3階に繋がる階段はさびれた武家屋敷の門の奥にあったが、その前に刺股を持った蒼白い二足歩行の馬が立ちはだかる。
(フリーメズ。ブレイゴズと対になるアンデッドモンスターか)
馬頭がベースになっているフリーメズは、ブレイゴズと対になるように冷気を纏っている。
「
ヨモツイクサとグレイヴオーガを召喚し、鬼童丸は早速戦闘に移る。
「グレイヴオーガは【
【
グレイヴオーガの【
与えるダメージ自体は大したことないけれど、今回のレンタル従魔も敵も中立派が用意したからフリーメズならば今まで地獄の活動で業を背負ってしまっている。
そのせいでグレイヴオーガの攻撃でフリーメズが硬直し、フリーメズが動けない内にヨモツイクサの【
この結果、4割程度HPを削り取れた。
天候が吹雪に変わり始め、鬼童丸達にとっては嫌な展開になって来た。
フリーメズの硬直状態が解除されたら、フリーメズの反撃のターンだ。
(【
ブレイゴズと同様にフリーメズも【
鬼童丸が厄介だと思うのは当然だし、決勝を特設エリアで見ているプレイヤー達もそれは同様に思っていた。
フリーメズが【
それでも、ヨモツイクサとグレイヴオーガはダメージを負ってしまい、HPを回復できるアイテムがリバースポーション1つしかないという困った状態に陥った。
「グレイヴオーガは再び【
グレイヴオーガの【
追撃ボタンを当然のことながら押せば、フリーメズの残りHP2割を切る。
そうすることで、硬直の解除された時からフリーメズが纏う冷気の量も増えていく。
(ここが使い時かな)
鬼童丸は稼いだヘイトを考慮して、リバースポーションをグレイヴオーガに使用した。
グレイヴオーガの【
本来かなりのダメージを受けるはずだったグレイヴオーガだったけれど、リバースポーションの効果でHPが満タンまで回復する。
「仕上げだ。ダンピールは再び【
3連続攻撃が命中し、フリーメズのHPがどうにか尽きた。
『ダンピールがLv22からLv32まで成長しました』
『ダンピールの【
『ヨモツイクサがLv15からLv28まで成長しました』
『ヨモツイクサが【
『グレイヴオーガがLv1からLv20まで成長しました』
『グレイヴオーガの【
『フリーメズを1枚手に入れました』
(オリエンスのブレイゴズより弱くて助かった…)
もしもあのブレイゴズと一緒だったならば、レンタル従魔3体では太刀打ちできなかったため、レンタルタワー攻略戦に向けて調整された個体で良かったと鬼童丸は安堵した。
その一方で、特設エリアで観戦していたプレイヤー達はフリーメズなんて恐ろしい敵がいたなんてと驚愕していたため、デビーラはトップ層とそれ以外では認識の差がかなり開いていることを感じ取り、驚いている暇があるならもっと勉強しろとプレイヤー達に活を入れた。
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