第8話 春ちゃんは可愛い。だが俺はロリコンじゃないっ!
?「三月~、お前、今日の飲み会参加するよなっ!?」
「あ~そうでしたね。山手の物件の完売祝いでしたっけ…」
翌日、横浜支店に車を戻しに行って早々、俺は竹村さんに捕まった。
竹村「何だよ、忘れてたのか?完売の立役者のお前がいない訳にいかないだろう?」
「…本音は?」
竹村「…春が…絶対連れて帰って来いと…今度こそ絶対復讐すると…」
「…」
春ちゃん…竹村家ご息女。娘いのちの竹村さんにとっては…女帝。
しかして…その実態は小学五年生…
元カノの実乃里ちゃん(当時15才)と比べるまでもなく…執着された女の子としてはぶっちぎりの…
「…夜更かしは教育上あまり良くないので…乾杯から30分くらいで抜け出しますか…」
竹村「…悪い…助かるわ」
―
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―
完売祝いは盛況だった。
山手は高額物件であり、首都圏でも相当の売上物件だった為、本社からの参加者も多い。
「…だけど…なんで本社経理重鎮のあなたがここにいるんですか?夏実先輩」
俺の隣には、秘密のオタ友…夏美先輩がニコニコくっついている。
夏美「そりゃ今回はあたしも受付手伝ったし?」
「…そうでしたね。あの眼鏡美人誰だって…横浜支店の若いのが騒然となってましたね。…ほらみんな話したそうにしてますよ。行ったらどうですか?」
夏美「…それが嫌だからここにいんのっ!」
「…」
夏美先輩…数ある受付綺麗処を差し置き、本社三大美人社員に名を連ねる。
しかしてその実態はっ!…非オタの文学少女風の表皮の下に重症のマクロスオタクの顔を隠れ蓑にした…超重症二次元美少女百合オタク…
夏美「…野郎どものムサイ集団になんか誰が近づきたいもんですかっ」
「…そういって企画部の田村をタラシこんだじゃないですか」
田村は俺の一つ下。イケメンな出来る後輩。このカップルの成立には一枚噛んだ。
夏美「まあイケメン後輩は育てがいがあるし?」
「田村のこと、説明してきましょうか?平和な飲み会になりますよ?」
夏美「…収集つかなくなってきたらね。今はこの
「言っておきますが…この弾除け…後30分で無くなりますから」
夏美「なんでっ!」
「…復讐に燃える
夏美「…」
「…」
夏美「ロリコン」
「…違うわっ!」
夏美先輩に元カノ実乃里ちゃんの写真を見られているのは痛恨だった。おかげで本社では、俺は人畜無害のロリコン野郎として地位を確立されている。
夏美「…それにしても」
「なんですか?」
夏美「せっかく横浜に出て来たんだから、『
「…そんな面白希少生物じゃないんだから」
夏美「え~っ!希少だよっ。なんせ飲み会もイベントも基本シャットダウンなんだから。まあ今日はそれ以前に急遽体調不良でお休みだったみたいだけど」
…まあ…京子ちゃんの急遽の体調不良には…実はどっぷり絡んでますとは…言いにくいよなあ…
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―
―
春「来たわね!?みっくん。今日こそはギッタギタにやっつけてあげるんだからっ!」
「…」
竹村家は港南台駅徒歩圏の広い公団住宅。
向こうで竹村夫妻が『すまん!』とばかりに手を合わせている。
ファミコンの「ストリートファイターⅡ」のパッケージをブンブン振り回しながら迫ってくる美少女『竹村 春』。学校では深窓の…ミステリアス美少女として人気を博しているってんだから…顔の良い女オタクってのは…
ちなみに…みっくんって…小学五年生に愛称で呼ばれる俺っていったい…
「…で?俺を倒す算段はついたのかよ?」
春「任せて!…まず春麗は絶対禁止!」
「…」
春「ガイルとリュウとケンも駄目。後はまあ…でもあたしがダルシム使うから…ザンギエフとかどう?」
「…まあ良いよ」
さらっとエグいハメ組み合わせを提案してくる春ちゃん。
確かに削られ負けの目は出てくるけど…泣くなよっ!?
(画像)春ちゃん!!
https://kakuyomu.jp/users/kansou001/news/16818093083663666398
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