エピソード九 若い男女の人相書き
『成る程。貴方が御仕えしている御代官様の御領地から、若い農奴の男女が逃げ出した訳ですね。
長椅子に腰掛けられながら、見えない壁である
『はい。御令息様。仰せの通りで御座います』
自分達が暮らす国は帝国だそうです。奴隷身分の農奴の自分には関係ありませんが、帝国の君主であらせられる皇帝陛下は、数多くの直轄領が国内に点在されているそうですので。御領地を地元の有力者や派遣した御代官様に統治させていられるそうです。
『逃亡した若い男女の農奴の人相書きはありますか?。
御爺様であらせられる地主様から受け継がれた、
『はい。御令息様』
『受け取って下さい』
『はい。御孫様』
御孫様の命を受けた自分が
『見覚えはありますか?』
人相書きを確認しましたが、自分には見覚えの無い男女の顔が描かれていました。
『いえ、御孫様。見覚えの無い男女です』
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