第27話 いよいよオレ様元カレが決心しました


 夢乃ゆめのが帰ったその後は、夢乃が作ったご飯を食べ、夢乃が使った毛布にくるまって寝た鷹田たかだ


 眠りに落ちながら考えることは、もう一度ちゃんと夢乃とお付き合いし直せばいいんじゃないかという事。


「ようは俺が本気だとわかればいいはずだ」




 ——月曜日。


「夢乃、ちょっと話がある」


「私にはありません」


「……この前の礼がしたいだけだ」


「ここで済ませてください」


 皆がいるデスクの近くでそう言われて、鷹田は少し憤然としながらも夢乃に有名ブランドのチョコレートの小箱を渡した。


「わぁ、いいんですか?」


 なんだかんだ夢乃の好みは知っている。そして簡単にご機嫌になる夢乃である。


 本当は別の小箱を渡したかった鷹田。


 もちろんその中身は本気の証(と思っている)——指輪が入ってる。


 ——まあ、まだ初日だ。


 鷹田は少しずつ夢乃とやり直していくつもりである。





 つづく

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