男子バレーボール
日本の男子バレーボールがオリンピックに自力出場するのは北京オリンピック以来の16年ぶり。あの植田監督が大の字で倒れ込んだあの時以来です。
https://www.sponichi.co.jp/olympic/news/2008/06/08/kiji/K20080608Z00001580.html
しかし今回は色々と違う点があります。それはまずおそらく日本史上最高に強いチームだということ。
まず、エース石川祐希、そして高橋藍という世界で通用する選手が2人もいること、そして決定力不足と言われた日本に雷鳴の如く現れた西田有志。それだけではありません、その他全てのメンバーが全体的にレベルが高く、日本チームを支えているのです。
世界ランクも一時2位まで登り詰めていたため、期待も大きいものでした。
準決勝にいくだけでも48年ぶり、とのことです。これは間違いなく、記録が出るだろう、準決勝どころか、メダル、そして優勝だって狙って良い、そう思っていたに違いありません。
しかし実際に始まってみると初戦、驚くことが起きました。
格下のドイツに後味の悪い負け、その後アルゼンチンの猛攻をなんとか退け、勝ちを取るも、その後アメリカにも負け。幸い決勝リーグには行けたものの、非常に後味の悪い決勝リーグ進出でした。
決勝リーグの初戦、イタリア戦、私は食い入るように見ました。
勝てば48年ぶりの準決勝進出。その戦いは思ったよりもスムーズに日本が優勢に進みました。相手のミスなどもしっかりとつかみ、日本は気付けば2セット先取。そしてあと1点で勝利、というところまできました。
しかし終わってみると、結果は逆転負け。これもまさに男子バスケットボールのフランス戦のような悪夢と言えるでしょう。
ですが、私は思うんです。
あの戦い、日本は何が悪かったのかがよくわからないんです。西田のスパイクはしっかり決まっていたし、石川選手も取るところでとった。ミスが出ても、というよりほとんどサーブミスや、変なミスはなかった。やれることはほぼ全てできていたし、日本のいいところもしっかり出ていた。
なのに終わっていると負けているんです。
おそらくそれは相手も同じで、本当にいい戦いだったんです。お互い素晴らしい技のぶつかり合いで、どっちもほぼ互角だった。あれはどっちが勝つかはコインの裏表くらいの確率のような試合だったんじゃないかって。
気になる点と言えば、イタリア側の左からクロスのスパイクが面白いように決まっていたように見えました。そしてブロックしようにも圧倒的に身長差があって、どうしても抑えられないシーンがありました。そのあたりでどうしても分が悪かったのかもしれない、とは思いました。
しかし、そこで気づいたんです。
そもそも、体格差では負けているはずの日本がなぜ互角に戦えたのか。それは日本の名セッターである関田選手が相手をあざむく球を出し、それをエースがしっかり決めていたからなんだなと。つまり、物理的なハンディを除けば日本の方が実力は上だったんです、きっと。
もちろんそんなこと言ってられませんから、男子バスケットボール同様、まさにこれからが大事なんじゃないかと思います。石川選手は最後はみなさんに申し訳ない、というようなことをおっしゃっていましたが、とんでもないです。
イタリア戦は素人が見ても目を見張るくらい素晴らしい試合を見せてくれました。そして今後の夢と未来も見せてくれました。あとは若手の育成をしっかりやっていただいて、次に期待したいですね!
男子バレーボールのみなさん、本当にありがとう! そしてお疲れ様でした!
そろそろオリンピックシリーズも終わります。
最後のエピソードは、「点数に表れない勝負がある」少し戦略的な話です。
あなた 9−6 相手
あなた 6−7 相手
勝っているのはどっち?
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