第4話 片想いは実る

翌日俺は信親としての初恋の相手、麗姫に会いにいく。

「邪魔するぞ。」

俺は堂々と麗姫の住まう山内家の屋敷へ入る。

「当主はいるか?長宗我部信親が来たと伝えろ。」

近くにいた側近と思える者に伝える。

「はっ、承知いたしました。」

男は全速力で当主を呼びにいく。

数分後、

「信親様この度はわざわざこちらまで足をお運びくださりありがとうございます。山内家当主の山内兼寿でございます。」

「急な訪問への対応痛みいる。して本題に入るが単刀直入に聞く。麗姫をわしの妻にする気はないか?」

「麗姫を信親様の妻にですか?」

元寿はポカンとした顔で俺を見つめる。そしてすぐに、

「誠にございますか!信親様のお望みとならば断る理由はございません。」

当然の回答が返ってきた。大名家の家臣が次期当主から娘を要求されるということは、上手くいけば将来的に自分の血を当主に流すことができるからだ。

「話はまとまったな。では午後、麗姫を連れて父上に目通りにいけ。そこで許可が降りれば婚約は成立する。」

「はっ、かしこまりました。」

婚約の話を済ませた俺はすぐに屋敷へ戻り運命の時を待つ。

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