第5話 地震後に起こること-1(道路、片付け、罹災証明)
大きな地震が起きた後、色々な問題が生じてきます。
前回、道路の話を書いたことと
道路は、地震後は道路が隆起したり、陥没したり、マンホールが出ていたり(周りの土が下がることで、出てくるときがあります)することがあります。
地中の水道管が破損して、水が出たりもします。
電柱が曲がったり、それに伴い電線が切れて垂れ下がったりも。
石塀が倒壊してて歩道がふさがったり、割れたガラスが散乱していたり危険です。
仕事や学校から帰宅をうながされたら、明るいうちに行動しましょう。
暗くなり、周りが見えない状況のときに行動することが大変危険な状況になるからです。
私の場合、会社から自宅までは歩いても10数分と近いのですが、それでもブロック塀が倒れたり、排水溝のふたが浮いていたりと、危ないところがありました。
瓦が落ちているところもあったので、会社からヘルメットを借りて来てよかったなぁと思ったものです。
ブロック塀。東北では東日本大震災以前に宮城県沖地震(1978年)というのがあったそうで、その際にブロック塀の倒壊でけが人が多く出たとのことで、問題になったそうです。
そこから、ブロック塀には鉄筋や支えをつけるように変わったそうなんですが……。
まあ、お察しの通り、2011年なのに古い家ではまだそういうところが残ってたんですね。
近年でも、2018年の大阪北部地震(震度6弱)でも、小学校のブロック塀が倒壊し女児がなくなると言う、痛ましい事故がありました。
2011の東日本大震災の後に見直しをしてくれてさえすれば、防げたはずの事故で、幼い命が奪われるのはやるせない物があります。
地震の前にできることを、行政も定期的に点検する必要があるかと感じます。
地震時や地震後は瓦礫やガラスなどが落ちていることもありますので、地震後の道路はいつもと違うと意識して、スピードを落としてまわりをよく見て走行してくださいね。
ヘルメットがあれば、ちょっと恥ずかしくてもかぶるのがいいです。
安全第一です。
なければ、余震で揺れたときに頭をカバンなどでかばったり、タオルやバンダナがあるなら被るのも手です。
*
家に帰ると、エレベーター止まっていたりします。
戸建てなら、瓦が落ちたり、植木が倒れたりしますね。
ドアを開けて、家に入るといきなり下駄箱と傘立てが倒れて入れません。
いい社会人の妹が『怖くて家に入れない……』と、玄関先でうるうるしていた理由がよくわかりました。
二人で力を合わせてそれを除けながら中に進みます。
マンションの上層階での地震は、下の階よりも揺れるため危険です。
幸い両親は出かけていてよかったと思います。
自室の本棚は、本が全部出ていました。
お風呂場のシャンプーすら転げ落ちている有様です。
一番怖いのが台所です。
食器棚。扉タイプだと全部の食器が飛び出しています。グラスやお皿が割れて大変危険な状態です。
炊飯器も落ちています。
我が家の炊飯器は停電にならなかったせいで棚から落ちているのに、斜めになりながらご飯が炊けていました。
蓋がしっかり閉まっていたので食べられましたが、一歩間違うと火災ややけどの危険もありますね。
引き戸だと飛び出さないですが中で食器同士がぶつかって、いくつか割れています。
私のお気に入りのエッジウッドのマグカップも、キャスキッドソンのマグカップもリラックマのグラスも3度の地震で割れてしまいました……。しくしく。
あ、炊飯器だけでなく電子レンジやトースターもびょーんと落っこちていました。
大型の冷蔵庫ほかに、うちには小型の冷蔵庫があるのですが、倒れはしないもののそれもかなりの動いています。
そういう重い物も落ちたり、動いたりするのが震度6です。
寝室にタンスがあったりする方もいると思いますので、突っ張り棒でしっかり固定してくださいね。
阪神淡路大震災の時は、直下型の地震だったこともありタンスの転倒で下敷きになり亡くなった方も大勢いたそうです。
大型家具だけでも突っ張り棒をしてしっかりと耐震対策をしておきましょう。
それでも、直下型の時は防ぎきれないかも知れません。
やれることをやっておきましょう。
*
家のなかがしっちゃかめっちゃかになっていると、人間はどんな反応をすると思いますか?
これが不思議なもので、笑っちゃうんです。
楽しくて笑うのとは少し違いますが、あきれて呆然とするというか、これはもうお手上げという感じで苦笑している間に、だんだんと『どうやったらこんなことになっちゃうんだろう??』と、ちょっと頭のネジが外れたかもと思うくらい、妹と笑い倒しましたね。
「や~だ、これ炊飯器落ちてるのに、ご飯たけちゃってるよ! ははっ!」
『もう、大丈夫な食器を見つける方が難しいんですけど~、どうするよこれ??w』
正常性バイアスというか、これは大変なことだけどでもたいしたことじゃない、そう思わないと動けないから、人間が精神の安定を保つために、こういう反応が起きるのかもしれないですね。
なので、あまり不謹慎と思わずに身内しかいないようなときは、怒ったり、笑ったり、あきれたり、急に泣いたりと情緒不安定な感じなりますが、自然な感情に任せていいと思います。
*
それでここで一つ大事なことがありまして、台所も他の部屋も巨人がひっくり返したかのようにめちゃめちゃになっていると、落ち着かないので現状復旧したくなりますよね?
これは少し待った! なんです。
あとで役場から『
家の外観だけじゃなく、割れたお皿なども撮影しておくといいでしょう。
罹災証明書なんて、支援金をもらうために必要なものだから、分譲マンションとはいえ家の破損が特になさそうな私が取得して、何に使うのか?
罹災証明書の中に、被害の状況を書く欄があって些細な被害でも証明書はもらえるのです。
私の場合は、支援金をもらえるほどの被害はなかったのですが、会社から罹災証明書の写しを提出すると特別休暇や見舞金がもらえたので、そのために使いました。
当時はそこまで気が回らなかったので、たいした写真は撮れていませんでしたが記録に残しておいてよかったです。
大事な家の中がめちゃくちゃなのに、撮影なんてと思われるかも知れませんが、現状復旧をする前に被害の状況、家の外観など撮影しておくことをおすすめします。
*
片付けは、完璧を求めずに程度にざっとが良いです。
正直、すぐに余震が起きてまたひっくり返される可能性もあります。
地震直後はアドレナリンが出るのか、眠れなかったり、早く元通りにしようといつもよりも頑張ってしまいがちです。
けれど、こういう時こそしっかり休む、体力温存が大切なので、足の踏み場、寝る場所が確保できれば上出来と思いましょう。
☆長くなったので、ここで一度切ります~。
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